"経営における最終的な解は、個々の企業が個々の時代観の中で、個々に形成していくべきもの"
この引用は、米国を本部とする組織・人事マネジメントの外資系コンサルティング企業のトップの言葉です。大組織ほどチェンジが難しい経営環境において、リーダー達は何を考え、行動しているのか。規模の大小を問わず、あらゆる組織のリーダーに「独自思考の端緒となる何か」を伝えることを目的に、本サイトにて転載にてシリーズ連載を開始します。
また、本連載コンテンツの転載を快諾して頂きましたマーサージャパン株式会社の古森剛(こもり・つよし)社長に、この場をかりて厚く御礼申し上げます。
マーサー ジャパンの社長が2代に亘りホストを務める、C-Suite Club。2005年の発足以来、各界企業・団体のシニア・マネジメント層が集まり、「経営×人・組織」の視点で濃密な議論を展開して参りました。現在、会の基調テーマは「Innovate Japan through the People」。日頃の個々の企業経営の立場を超えて、広い視点での議論を旨としております。
一方、C-Suite Clubでの議論内容は、発言の闊達さを最優先して原則メモは残さず、出版などフォーマルな機会を除いては公開しない方針です。今後もそのスタンスは堅持して参りますが、「C-Suite Clubで行っているような会話のエッセンスを、もっと多くの方々に伝えたい」という思いもまた、小職の中にありました。
そこで今般、C-Suite Clubのメンバーを軸にさらに輪を広げながら、「経営×人・組織」視点での対談シリーズを始めることに致しました。定期的なC-Suite Clubのように有志での議論という形ではなく、あくまでも小職がパートナーを務める形での1対1の対談です。その分、限られた紙面ながら内容のある対話を共有化できればと思います。
この対話シリーズ、いわゆるソリューション示唆的なものは意図しておりません。経営における最終的な解は、個々の企業が個々の時代観の中で、個々に形成していくべきものです。ここでは、課題に関する目線や考え方、感じ方、アプローチの発想などの点で、読者の皆様の「独自思考の端緒となる何か」をご提供できればと考えております。
加速する世界、変わり行く日本。変化の波を誰も押しとどめることは出来ません。不確実性が増していくこれからの世の中を、受身に捉えて賽の河原の憂き目を見るか。それとも、自らの意思と行動力で、機会に溢れた新世界に変えていくか。企業にとっても個人にとっても、ロジックと直感を総動員した独自の経営が必要な時代になりましたね。
そして、忘れてはならないことがもう一つ。どんなに厳しい中でも、チャレンジを楽しむ姿勢も大事だと思います。是非、前向きに力の湧いてくるような対談シリーズに出来ればと思います。読後のご意見、今後の討議内容に関するご要望など、どうぞご遠慮なく編集部までお寄せ下さい。お待ち致しております。
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