マンション管理士シリーズ 5
マンション管理士に対する顧問契約料も同様で、コストとして捉えられてしまうのが普通だろう。したがって、管理会社の定額管理費を削減することで顧問契約料を捻出させ、管理組合に取り入ろうとするマンション管理士もいるようである。しかし、単なるコストカッターとしての役割しか果たせないと、コスト削減後はお払い箱になる危険性が高い。マンションの共用部分を自分の家の一部と感じてもらい、マンションに対する愛着を深めてもらうには、適正なマンション管理が自分の生活の質を高める上で重要な役割を果たしていることを実感してもらうしかない。そもそも区分所有者は、マンションでの暮らしと持ち家のステータスにあこがれて何千万円もの高い買い物をした人たちである。自分の家族を愛し、その「生活の質」を得るための投資には、カネを惜しまない人たちである。マンション管理士との顧問契約を、コストではなく生活の質を高めるための投資と考えてもらうことさえできれば、彼らは喜んで顧問契約料を払うようになるだろう。マンション居住者に生活の質の向上を実感してもらうために、マンション管理士は何をすべきかをよく考えるべきであろう。その答のなかに、マンション管理士の新しいビジネスモデルを構築するための大きなヒントが隠されているのではないだろうか。
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