国土交通省が6月30日に実施した「住生活に関するアンケート」において、ばらつきがあるものの「理想は新築住宅」との回答が全体の6割を占めた。なかでも、理想の住まいの形態としては、持家68.7%、借家6.7%、特にこだわらない23.5%(表5参照)で、持家を理想とする考えを持っている年齢別では、20代が58.9%と過半数を超えている。30代70.5%、40代65.8%、50代68.9%と30代以降は70%前後の人々が持家を理想としていることがうかがえる。
理想とする住まいの建て方は、全体の7割強が「一戸建て住宅」を選好するとしており、この傾向はとくに地方圏を中心に高い。「木造住宅での暮らし」についても、39.3%が関心を持っており、「すでに暮らしている」(38.6%)を含めると、全体の8割弱が木造住宅に住んでいる、あるいは興味や関心を持っているとしている。
また、年代別に見ると、60代、70代以上では共同住宅を理想とする割合が現在の住まいと比べて大きく増加している。高齢になると、利便性が高くセキュリティも安心なマンションなどへの住み替えを希望する傾向が表れている。
現在の住まいの状況は、一戸建て63.1%、マンションなど共同住宅34.4%、長屋建住宅(テラスハウスなど)1%、その他0.9%で、年齢層が上がるほど一戸建て所有比率が高く、30代で50%を超えており60代では83.3%となっている。地方別にみると、北陸地方の一戸建て所有率が76.6%と一番高く、九州地方は61.3%である。
理想の住まいの新築と中古のこだわりに関しては、新築57.5%、中古5.3%、特にこだわらない35.6%で、世代によって若干の30代で60%を超えており、40~50代は50%前半であった。新築を理想とするのは、20~30代での戸建住宅の一次取得者が多いのを裏付けるものとなっている。ただ一方で、「特にこだわらない」との回答も35.6%を占めており、中古住宅に対する潜在的ニーズも垣間見られる。
【石崎】
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