マンション管理士シリーズ 7
もうひとつのキーワードとなりそうなのが、1947年~1951年生まれの、いわゆる「団塊の世代」の大量退職が始まっていることである。以前、筆者の記事でも触れた話題であるが、それまで会社人間だったサラリーマンが定年退職後はまさに毎日が日曜日で、好きなゴルフや旅行、読書三昧で、待ちに待った夢のような日々を過ごす。しかしその喜びが続くのもせいぜい3カ月で、いずれ飽きてしまう。後は特にやるべきこともなく、悶々と暮らす退屈な日々が待っている。そのような定年後のサラリーマンが、自分の住むマンション管理組合の活動に、それまでの人生経験を活かして力を注ぐようになるケースは最近では珍しくない。そのビジネス感覚を持った彼らが、管理組合役員となり必要部分は残すが不必要な部分に関してはカットするというビジネスライクな行動に出る傾向が強くなるということは安易に想像できる。その彼らとあくまで「ビジネス」という観点で付き合うことが出来るということ、また今までは、何かと感情的要素が入り込み易かった管理組合運営が、ビジネスの土俵として形を現し始めているということは、マンション管理士にとっては、活躍のフィールドが広がる絶好のチャンスと言えるのかもしれない。
【神田 将秀】
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