ネットアイビーニュース

NET-IB NEWSネットアイビーニュース

サイト内検索


カテゴリで選ぶ
コンテンツで選ぶ
会社情報

コダマの核心

ある建設業者の悪戦苦闘の戦い~「潰れてもおかしくなかった」日建建設(株)・金子社長インタビュー(2)
コダマの核心
2010年7月24日 09:26

<応援したくなる人間的魅力が窮地脱出の要因>
日建建設・金子社長 建設業の2代目、3代目の社長就任に際して取材に行くことが度々、あるのだが、まともに経営方針を語れる後継者は少ない。自立した経営感もまったく持ち合わせていない。その点、金子氏の場合は、2003年3月の社長就任時、インタビューにおいて堂々と抱負を述べてくれた。社長になる前から同氏は福岡県中小企業経営者協会、九住協、福岡建設協力会など活動を通じて薫陶を受けてきた。そして、各団体においても役職を卒なくこなしてきたのである。そのなかで自然とリーダーシップを身につけてきたのだ。

 だからこそ従来の請負業からの脱皮をしたい一念を抱いたのは自然の流れであった。「請負の技術を基礎にしてデベ・住宅という多角化の経営に挑戦をしたい」という抱負を聞かされる。普通であれば「この若造が夢物語なことを生意気に喋りあがって」と反発を食らうところであろう。だが金子氏の場合は、筆者もそうであったが、「金子ちゃんの夢実現のために応援してやろう」という気分になってしまう。この支援者を増やさせる資質が同氏の最大の財産といえる。

<自社ブランドマンションの売れ行き不振から急降下>
 熊本市保田窪に6棟目の自社ブランドの案件「オーセントスクエア保田窪」を竣工したのは07年4月である。もともとこの商品土地は、破綻した「じゅう」の持ち物であった。金融機関の誘いにのって事業計画を練ったのである。07年4月の竣工から1年4カ月を要して08年8月にようやく決着をつけた。この販売不振が引き金となり会社の信用は急降下してしまった。

 そして何よりも時代の激変が同社の取り巻く環境を一変した。07年末まで金融機関は、不動産融資に積極的な姿勢をみせてきた。その恩恵を被って日建建設もデベの事業を展開できたのである。ところが悪戦苦闘していた1年4カ月の間に、金融機関が不動産融資に警戒を始め融資ストップの行動に踏みだしたのである。この金融機関の姿勢はアメリカの不動産バブル弾けから銀行の倒産へという国際的な流れから派生している。

 日建建設がひと息をついたとみられた08年8月の翌月9月、リーマンショックが発生する。11月にはあのディクスクロキが民事再生法を申請する事態になった。この会社は不動産業界の羨望の的であったから業界への打撃は大きかった。「同業者が連鎖するのではないか」と、信用パニック状態に陥った。疑心暗鬼の世相を背景にして金融機関の同社に対する検査追及が厳しかったのはよくわかる。まず危機的状況打開のために08年の2、3月に日建コーポレーションのデューリングを行なって翌年3月の休業処置を取った。

(つづく)

*記事へのご意見はこちら


※記事へのご意見はこちら

コダマの核心一覧
コダマの核心
2012年12月16日 19:32
コダマの核心
2012年12月 7日 17:48
コダマの核心
2012年12月 5日 11:25
コダマの核心
2012年12月 4日 16:34
「自爆民主党解散」シリーズ
2012年11月16日 09:40
コダマの核心
2012年11月 8日 10:13
コダマの核心
2012年10月30日 11:00
コダマの核心
2012年10月16日 07:00
コダマの核心
2012年10月15日 13:35
日本国家"根源的変革"の処方箋シリーズ
2012年10月14日 07:00
コダマの核心
2012年10月11日 10:27
コダマの核心
2012年10月10日 11:06
コダマの核心
2012年10月 5日 10:11
NET-IB NEWS メールマガジン 登録・解除
純広告用レクタングル

2012年流通特集号
純広告VT
純広告VT
純広告VT

IMPACT用レクタングル


MicroAdT用レクタングル