分譲マンション建て替え、高齢者返済特例制度など、話題のマンションを手掛けてきた(株)ラプロス(本社:福岡市中央区、樋口繁樹代表)。同社は、福岡市南区高宮で、初めて戸建住宅「高宮プロスペリテ」を手掛けている。高宮駅まで徒歩約9分、サニー野間店まで徒歩約1分という好立地にあるが、ラプロスのこだわりはこの4区画のなかに凝縮されている。
それは、ひとつの住宅を独立したものと捉えず、4戸の住宅をひとつとして捉えた集合体という発想である。それぞれの住宅の植栽が生かされ、木々の緑が溢れる空間を演出。さらに、駐車場を住宅の前に共有スペースとして確保することで、これまでの住宅区割りとは異なる集合体を実現させている。
同分譲地は、道路に面している部分が狭く奥が広いといういびつな形のため、従来の区割りでは100坪の2区画でしかできなかったかもしれない。それを同社は、前面に各戸の駐車場を配することで、各50坪程度にして4区画を配置することがを可能にした。こうした手法は地元企業ならではのもので、大手などでは前例がないため難しいものと思われる。
同社の樋口社長は「従来の感覚ではできなかったでしょう。私どもはもともとマンションが専門でしたから、その感覚を戸建に生かすこと、土地を有効に活用することを考えた末にできたのです」と語る。前面に駐車場を配したことで、間に植栽を施し住宅が一歩下がったかたちとなっているため、逆にプライベート感覚が増して魅力ある住宅地となっている。
一方、(株)早川不動産(本社:福岡市博多区、早川眞市代表)は、福岡県粕屋町に3LDK、91.34m2のテラスハウスを昨年販売した。同物件は、閑静な住宅街に24時間換気システム、オール電化、太陽光発電付きで2,099万円。太陽発電で一般光熱費が抑えられ、補助金制度で実際の価格より非常にリーズナブルに提供することに成功している。これも不動産からの発想を生かしたものだ。
今回紹介した企業はほんの一例だ。地元中小企業のため、大きな宣伝活動をしておらずなかなか日の目を見ることが少ないが、大手に負けない情熱で家づくりに取り組んでいるところは少なくない。
【石崎】
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