(イ)コンセプトの確立
これは通販での最重要テーマの1つである。通販はコンセプトビジネスである以上、まず買う商品の買われる理由がそこにある。売り手側のコンセプトが十分に理解されなければ売れない。
コンセプトとは、わかりやすく言えば、社長の思想であり、商品開発者の思想、意志である。その質(クォリティ)が買い手側の買う理由の決め手となる。
常に売り手側の考え方(思想)が問われていることを肝に銘ずべきである。
通販商品で売れ続けている商品には、すべてこれが備わっている。ロングセラー商品の絶対条件であり、そのキッカケとなるヒット商品も同様である。
(ロ)店名の決定
これは、通販開始時には数種類のネーミングを決めなければならない。
(1)事業部名......スタート時点では「A社通販事業部」で宜しい。
(2)店名......これは主に、ECサイトの店名(トップページ)となる。
(3)情報誌名......通販は情報ビジネスとも言われているので、必須のビジュアルの1つである。
これらの中で、特に①は、コンセプトが如実に分かりやすく、買い手側(ユーザー)に伝わるため重要なポイントである。私は社内公募をとることにしている。社員1人ひとりに、10個のネーミングを募集し、多数決をとり、最終的にはそれを見た上で社長が決定する。
これには全社一丸となって新規事業(通販事業)に向かうという意志統一を図り、参加意識を持ってもらう意味からも有効である。
<A社の事例>は、広島県尾道市内にある食品メーカーが通販事業部をスタートさせるときに出てきた候補名である。コンセプトは主に社長に考えてもらい、店名は社員が主体で考えた。この作業は1カ月で決定してもらわないとスタートが切れない。
<A社の事例>
(1)尾道三昧 (2)尾道伝説 (3)尾道の源 (4)尾道通心 (5)くらしねっと尾道 (6)尾道直販 (7)尾道のおもてなし通販 (8)尾道楽市 (9)尾道宅配 (10)尾道宅配通心 (11)ナチュレ尾道通販 (12)グリーンファーム尾道 (13)尾道ダイレクト (14)尾道サポートライフ (15)尾道ワールドねっと (16)尾道王国(17)尾道の心だより (18)尾道の彩便(イロドリビン) (19)すこやか尾道(20)尾道だより
<プロフィール>
(株)四方事務所 代表 白川博司(しらかわ ひろし)
通販コンサルタントとしてメーカー、加工業、卸・問屋、住宅、小売、旅行、サービス、芸能プロダクション、墓石・葬祭など、これまでにあらゆる業種業態で通販的手法を活用した新しい売り方、顧客・取引先開拓法、売上増大法を指導してきた。14年間に280社以上の通販事業を立ち上げる。徹底した現場主義を貫き、北は北海道から南は沖縄まで月間30社以上で指導を行なう超多忙なコンサルタント。
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