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【トップインタビュー】クオンタムリープ代表 出井伸之氏(6)~九州大転換をしてほしい
直撃インタビュー
2010年7月31日 08:00

私は感じている。日本・九州の大転換をしなきゃいけない、と。

 ―今までのお話しを聞いていると、九州全体で考えるべきことはまだまだたくさんあるんですね。
 
 出井 私もなんだかんだ言いながら九州の素晴らしさを強く感じている一人です。クオリティオブライフを考えるには、九州はピッタリですし、何より安心・安全ということを前面に出して、九州全体で進んでいけばいいと思います。

クオンタムリープ代表 出井伸之氏 ただ、そのためにはこれまでのいわゆる公共投資の概念から脱却し、いうなれば公民投資をしてゆく必要があると思います。英語ではPPP、パブリック・プライベート・パートナーシップという言葉がありますが、そういう形で投資を呼び起こさなければ発展はないでしょう。民間は新しいルールでもって街作りをする。そうしていけば、九州魂というのが生かされると思います。

 ブランディングの観点から言いますと、世界で九州は残念ながらあまり知られていません。中国語で九州っていうとグローバルって意味らしいですけど、とにかく九州っていうものをもっと売り込むようなイベントをして、いろいろなところから人を呼んでこないといけません。前から私は何度も言っているのですが、道路を整備して九州一周のエコレースみたいなのを大学対抗みたいなかたちでやれば面白い。電気自動車は参入の障壁が低い産業ですから。

 九州出身のユニークなタレントもたくさんいますので、九州出身のエンターテイナーのフェスティバルをやっても良い。こういうことをいくつかやっていけば、九州の未来はすごく明るいと思います。

 福岡が東京になるのではなく、分散型の都市にしないといけません。7県が競争してやるようにすれば、私はいいと思います。九州の県知事は、独立独歩の方々が多いわけですから。あと、九州には、日本のなかでも独特な個性があると改めて自覚した方がいいでしょう。九州は地域性も人も魅力に富んだ地域なのです。

 私の本のタイトルの「日本大転換」じゃないですが、ぜひ「九州大転換」をやってください。

(つづく)

【大根田康介】

<プロフィール>
出井 伸之(いでい のぶゆき)出井 伸之(いでい のぶゆき)
1937(昭和12)年東京生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。60年にソニー入社。95年に社長就任。99年よりCEO(最高経営責任者)を兼務。2000年、会長兼CEO。05年に退任。06年、クオンタムリープ株式会社を設立し、代表取締役に就任。産業の活性化や新ビジネス・産業創出を実現するための活動をグローバルに展開している。他にアクセンチュア、百度(Baidu)、フリービットの社外取締役、美しい森林づくり全国推進会議の代表などを務める。著書に『迷いと決断―ソニーと格闘した10年の記録』(新潮社、2006年12月)、『日本進化論―二〇二〇年に向けて』(幻冬舎 、2007年7月)、『日本大転換―あなたから変わるこれからの10年』(幻冬舎 、2009年9月)などがある。

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