2009年12月、福岡市立平尾中学校で、校舎のガラス障子が落下して駐車中の車を直撃する事故が起きた。次いで、10年2月には福岡市立下山門中学校で、講堂兼体育館の窓と、落下した障子がはまっていた窓枠の外れ止めの一部が欠けた。さらに、同6月には福岡市立東光中学校の体育館の窓と、この半年間で4件もの事故が起きている。
(注:障子とは、枠の中に納まった建具で、広義でアルミサッシの枠の中の窓の部分も障子と言う)
また、福岡県には、09年4月時点では、震度6強で倒壊のおそれがある公立小中学校の建物が275棟あり、その耐震化率は56.0%となっている。この夏休み期間中にも、耐震化工事が相次いで発注されている現状だ。今年7月に発表された文部科学省の調査結果によると、全国に約12万4,000棟ある公立小中学校施設の耐震化率は、10年4月時点では73.3%に進んでいる。
なお、今回の窓の落下事故と耐震化に直接的な関係はないが、耐震化と合わせて校舎の安全確認が問われている事態ともいえるのである。
【石崎】
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