インドネシアのすり身工場は、近々生産ラインが増設される予定となっている。今後は、フィレの生産体制が整備でき次第ヨーロッパなどの市場にも進出する計画だ。国内では需要の減少が深刻となっている魚食だが、「一歩外にでれば魚の取り合いになっている」のが実情。グローバル・シーフーズの輸出も、かつて香港は日本食レストランへの輸出が主力だったが、現在はイタリアンなどへも広がりを見せている。周囲を海に囲まれている日本は、これ以上ない有利な環境にある。しかも、日本産は丁寧に扱われて高い評価を得る。「日本の水産物をブランド化して海外へ輸出していけば、これほど有望な市場はない」。
三田村氏は、日本経済復活のためには第1次産業の活性化が不可欠だと痛感している。農業ではすでにさまざまな取り組みが試みられるようになった。グローバル・シーフーズは、漁業・水産業に従事する人々が潤う手伝いをしたいと願っている。
三田村氏はこれまでの自分を振り返り、求めていたのは教師になることでなく、国際社会の日本人として働きたかったということに気付いた。「外国語をたくみに操るのでなく、自国の文化をきちんと発信できるのが国際人」。三田村氏は自らそうなり、社業を通じてそうした人を育成することを目指している。
外貨を獲得して漁師が儲かるシステムを形成し、「世界中にネットワークができて仲間がいる状態を作る」ことが同氏の目標である。
[COMPANY INFORMATION]
(株)グローバル・シーフーズ
代 表:三田村道洋
所在地:福岡市中央区長浜3-11-3-504
設立:2003年11月
資本金:2,305万円
業 種:水産物貿易・製造販売
電 話:092-791-5113
http://www.global-seafood.jp/
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