ZENNAMAが先頃発表した全国生コン出荷量のデータによると、2010年６月度、692万8,815ｍ³（09年６月比96.2％）。10年４～６月期の累計は、1,938万7,523ｍ³（前年同比92.9％）と相変わらず低迷ぶりが浮き彫りになっている。
　この数値での出荷で推移すると、2010年度（10年４月～11年３月）も出荷は、8,000万ｍ³すらクリア出来ず、約7,750万ｍ³の出荷まで下落する計算となる。総出荷で40カ月連続での前年割れ。前年の90％前後を推移する出荷に「底であると言われている生コン業界であるが、まだ全く展望が見えない。先日はメーカー系列の工場が倒産するなど、業界に明るいニュースは皆無である。工場の集約化を頭では分っていても、いざ自社の工場を差し出す決断も出来ない経営者が多い。
　工場によっては、経営が限界に達し潰れるのを待つしかない工場もある。体力のあるうちに、見栄やプライドを捨てて工場を閉鎖するのも経営者としての姿勢ではないだろうか」と語る生コン関係者。
　ここ１～２年工場の集約化は、全国的に促されているが、堂々巡りであることが今もって現実である。倒産という悲劇が起こる前に、決断していただきたい。業界自体が消滅することは無いが、活況になる希望はほぼないだろう。

【河原　清明】

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