下関市(当時:江島潔市長)は、再度08年5月選定審査委員会を開催し、高得点を獲得した大和リースと08年11月より交渉を開始。同社は応募した3社のうち、一番安い事業費約58億円(ホテルやシネコンの複合施設)で優先交渉者に選定されていたが、経済情勢の変化を受けて交渉は難航。今年3月26日同社の正式な撤退表明を受けて、「あるかぽーと」開発計画は再度暗礁に乗り上げることになった。
大和リースの撤退表明を受けて、下関市は今年5月24日、次点の明豊エンタープライズに意向を確認したが、同社は「当初案では困難」とし、計画の修正を含めて相当の検討期間が必要と主張。下関市は同社が交渉のテーブルにつく見込みがないと判断し、今月5日協議終了を伝える文書を発送し、6日付けで協議が終了したと発表した。同社が提示していた計画案では、事業費が約109億円。ホテルやアミューズメント施設、飲食・物販施設、ブライダル部門等を整備する提案をしており、応募した3業者の中で事業費は一番高かった。
昨年3月、下関市長に就任した中尾友昭市長は公園化を打ち出しており、10年前に江島前市長が描いた「あるかぽーと」開発計画は完全に頓挫したことになる。
【北山 譲】
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