輿水さんは、ご自身の役回りを「裏方の仕事」と言います。高級ウイスキーから手に入れやすい価格帯の品揃えまで、実に多様なウイスキーを製造・販売するサントリーにおいて、それらすべての仕上がりに最終責任を持つのがチーフブレンダー。いうなれば、匠の長にあたる方ですね。
輿水さんの関わる製品(作品と言う方が正しいでしょうか)は、ここ数年国際的な品評会でも極めて高い評価を受けています。2006年から2008年にかけてロンドンで開催された「インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ」で、「響30年」が、3年連続で最高賞「トロフィー」を受賞するという快挙を成し遂げました。
そうした華々しい業績は、輿水さんへの世間の関心を集めることになりました。テレビやビジネス誌に、輿水さんが登場されたのをご記憶の方も多いと思います。しかし、現場での地道で愚直な毎日から、輿水さんの軸足がぶれることはありません。そんな輿水さんが挑むウイスキーづくりに「人・組織」への示唆を求めて、秋深き山崎の地を訪ねました。
|
*記事へのご意見はこちら
※記事へのご意見はこちら