高速道路を使って下関インターチェンジから唐戸方面に向かう観光客は、まずその複雑さに驚かされる。帰りもまた然りである。関門トンネルの出入口もあり、椋野インターをよく利用する下関市民でさえも戸惑うことがあるという。ましてや車で初めて下関を訪れる観光客にとって、複雑極まりない椋野インターは恐怖の連続だそうだ。案内表示も観光客には不評でよく分からないという声も聞く。
インターを出た観光客は下関市民の生活道路にいきなり入ることになる。つまり、観光客優先の道路ではなく、常に割り込み状態となる。椋野のトンネルを抜け、新町の交差点を左折して唐戸に向かう場合も、左車線に入っていないと観光スポットの唐戸魚市場や海響館のある「あるかぽーと」にスムーズにたどりつけない。
また、長府方面にいく場合も、関門トンネルからの車と下関市内からの車の双方が混流する。車線変更をする卸団地前の離合、それを過ぎて新下関に向かう車と、長府方面に向かう車とに別れる山の谷交差点の複雑さは、地元のドライバーでも緊張すると言われる。とくに女性ドライバーはこの道を利用するのを嫌がる難所である。要は海峡の町であり、平地は少ないため致し方ない面はあるが、観光客を受け入れる態勢が欠けていると指摘する専門家もいる。
【北山 譲】
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