20日、元佐賀市長の木下敏之氏が、福岡市役所で記者会見を開き、11月14日に投・開票が行なわれる福岡市長選挙へ出馬する意思を正式に表明した。
「福岡市を発展させる政策が具体的に見えた」「こんなにいい手をなぜ、やらないのか」と思ったことが出馬の動機とする木下氏。現状のままでは、「落ち込みはじめたら手遅れになる」とし、「この4年(2010年~14年)が非常に大事」と訴えた。
また木下氏は、20歳から39歳までの若年世代が減り、75歳以上が増える人口構造の変化と、「アジアに近い」という地理的要因を解説し、2030年までの福岡市のビジョン「アジアを中心とした世界中の人々が働くまち」を提唱。積極的に「アジアの富を呼び込む」との考えを示した。
一方、同選挙の争点のひとつとなるであろう「こども病院の移転」については、人工島への移転を取りやめ、(1)九州大学医学部(東区馬出)の敷地内への移転、(2)現地でのリファイン建築方式(※1)での建て替えという2案を提案。すでに福岡市が買収している人工島の土地については、「損益分岐点を何年も前に越えている」として、転売を軸に考えるとした。そのほか、政策の具体的な中身や選挙公約については、市民と意見交換してさらに練り上げていく考え。
なお、推薦願を提出中の民主党以外の政党へ推薦願を出すかどうかという記者からの質問に対しては、「(民主党が)未検討の段階では、政治家の筋として考えない」との答え。今回、木下氏が明らかにした政策、記者会見の様子(動画)については、稿を分けて紹介する。
※リファイン建築方式・・・現在の建物の基礎や柱を活用しながら、新築同様に改修する手法。
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