日本民家再生協会という組織があることはご存知だろうか、黒川温泉や湯布院のおかげで『古民家』という言葉が一般的に知れわたるようになり、日本中の古民家愛好家の方々から「自分もあんな家に住みたい」という要望と、「実家が築120年になるが住んでいた両親も他界し、解体するべきか」と考える人達をいわばお見合いさせ、古民家を次世代へ残す、まさに"住み継ぐ"時代の家造りを支援している組織である。
しかしここで問題になるのが、じゃあ古民家が欲しい人は古民家のある場所へ引っ越すのか?という疑問である。答えはNOである。
そこで登場するのが、小倉駅から国道322号線を田川方面に進んで、広大なカルスト台地でおなじみの平尾台のふもとにある古民家蘇生工房(北九州市小倉南区 代表:柳本 隆彦)だ。古民家は移築が可能で同社は古民家の移築はもちろん、解体・再生・設計・監理、さらには古材と国産木材を使った木の家つくり等のプロデュースも行なう九州では珍しい会社だ。
実際に工房の前には先週、北陸地方からやってきた築130年以上といわれる古民家の骨組みが置いてあった。この骨組みを分解し点検して磨きをかけたり補強をしたりを工房で行ない、その後、建てる場所に持って行き再度組みなおすらしい、古民家は釘を使わずに木材を組んで作っているのでそんな事ができるそうだ。
自然のものだけで建てられた家...。軽いシックハウス症候群の息子と奥さんを連れ転勤先でたまたま見つけた築100年の古民家に住んでいた友人がその古民家に住んでいる間は全く症状が出なかったという話を思い出した。
一戸建てに住むという選択肢のなかに"古民家蘇生"が加われば、日本の古き良き時代の風景も後世に残せる場所ができるかもしれない。
【荒瀬 拓生】
<問い合わせ先>
古民家蘇生工房
TEL:093-452-3526
URL:http://www.kominka-y.com
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