福岡県議会議員の清田信治氏（民主・県政クラブ）は、「県議業務代替として、行事出席等の人件費として」という但し書きで、政務調査費から10万円を落としていた。このことについて、清田氏は「その時期は、参議院選挙の期間中だった。私は選対（選挙対策本部）の役員をやっていた。私には通年の私設秘書がいなかっため、その時期だけ、政務調査で私ができない部分を委託した。必要な人件費だった」との弁明をした。

　選対の役員ともなれば忙しくなるのは当然。しかし、清田氏は、県民の付託を受けた県議会議員である。問題点はふたつ。ひとつは、選挙応援という私的な活動のために、議員の仕事をおろそかにしていること。
　次に、選挙応援という"プライベートな理由"のために必要となった人件費を、自らの報酬からではなく政務調査費から支出せしめたということである。議員報酬は県議の仕事に対して支払われているものであり、その仕事量にマイナスが生じた場合は、報酬から補填するのが筋ではないだろうか。「間接的に選挙活動のために政務調査費が使われた」という見方もできる。さらには、当該人件費は按分にさえなっておらず、10万円全額が政務調査費より支払われていた。

　福岡市民オンブズマンの児嶋代表は「信じられない話だ。県民のために税金を有効に使おうという発想が全く欠けているとしか思えない」とコメント。清田氏は「今後も、必要があれば（同様の）委託は行なう」としている。

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