『デフレ・激変時代』は「個人の尊厳」も「企業存在」も躊躇なく抹殺させる。「俺は一生懸命、働いたのに失職した」と言っても誰も同情しない。「自分は電気施工管理士として会社貢献したのに年収300万円にしかならない」と叫んでも「それがどうしたの?」という返事しか戻ってこないという過酷な現実がある。「私は30年間、50名の社員たちを食わせてきた。赤字で大変だ。助けていただきたい」とアピールしても「赤字経営したお前が悪い」と馬鹿にされるのがオチだ。本当に「失われた20年」=「デフレ経済の20年」は「人間関係を、企業助け合いを」に関して振り返る余裕すら失い、疎遠な社会を生みだした。
<「デフレ・激変時代」=抹殺の時代>
(1)そういう時代背景のなかで、ゼネコンという業界に対して「悪」=「談合、税金泥棒集団」というイメージが定着した。宮崎の口蹄疫の発生で28万頭を超える牛豚を処分する異常事態が発生した。その牛豚埋設作業をしたのは地元の土木業者たちである。称賛されるべきなのに、マスコミはその功労をひとつとして報道しない。「悪勢力を褒めたら読者からクレームが押し寄せてくる」という恐怖観念に凝り固まっているからである。「建設業界は悪」というイメージを一掃するには、業界全体で情報発信する=公告する姿勢が大切だ。
(2)国税の発表によれば「中小企業の70%は赤字だ」となる。建設業界に目を転ずれば、9割が赤字ではないか。だが、表向き9割の赤字という現実は出ていない。裏を返すと、県建築指導課には粉飾決算を提出しているという証明になる。大内田建設は粉飾決算の書類を提出したことで、建設業法違反に触れて逮捕された。結果、自己破産に至ってしまった。これは、どの企業にも当てはまることではないか。貴方も明日、建設業法違反(粉飾決算)で逮捕されるかも。
(3)暴力団への資金流出を撲滅するために、福岡県警は躍起になっている。建設業界は目下、ターゲッティング中だ。「建築請負代金の一部が流れていないか」と探られている。暴力団との交流は命取りになるやもしれない。くわばらくわばら。
(4)もうどうしようもない「請け負け」という冷酷な現実が立ち塞がっている。「請負業では利益を出すのは至難の業」というのであれば、これはもう商売ではないのではないかしら。
(5)そして不良債権によるパンチだ!!前述した大内田建設の息の根を止めたのは、ビルドというマンション業者への焦げ付きである。さかのぼれば、ソロンへの工事未収金もあった。この段階で法的処置をすれば良かったものを!!別の道が開かれていたのかもしれない。
建設業者の皆さん!!(1)~(5)までのハンディキャップを背負って経営するには、相当の覚悟が必要ですぞ!!そこまでして経営する業種ですかね!!早く廃業できたら廃業した方が賢明だ。
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