ヘルメットをかぶると、頭がハゲる――。(株)安全標識の代表取締役・熊谷益見氏は、こう言って職場を去っていく若者をたくさん見てきた。このマイナス要因をプラスにすることができれば、現場の仕事をすることも楽しくなるのではないか。また、年配のスタッフにも、今後はより健康に働いてもらいたい。そう考えた同氏は、ユニークな商品の研究開発に取り組んできた。そして生み出されたものが、「ハゲないヘルメット」こと「ハゲンメット」である。
ただし、この商品はヘルメットそのものではない。ヘルメットと頭皮の間に入れる特殊なマットのことである。開発者である同氏は、「かぶるだけじゃなしに、そのまま歩いてみてん!」と笑顔で説明する。「ハゲンメット」をかぶって歩くと、その振動が頭皮に刺激を与え、健康を促進するのだという。
なお、同氏は、現在7つの特許商品(申請中・期限切れを含む)を持っている。ほかにも、研究中の商品が多くあるという。「着けているだけで手荒れが良くなる手袋」に、「メタボが解消される安全帯」、さらには「振れば振るほど血行が良くなり、肩こり知らずになれる手旗」など。こういった商品が開発されれば、仕事をすることはもちろん、仕事に来ることも楽しくなるのではないだろうか。
同氏は、今日も商品開発を通じて、ものづくりの街・北九州を盛り上げている。
【荒瀬 拓生】
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