ネットアイビーニュース

NET-IB NEWSネットアイビーニュース

サイト内検索


カテゴリで選ぶ
コンテンツで選ぶ
会社情報

特別取材

真のボランティアとは~地雷撤去・植林の現場から【特別対談2】
特別取材
2010年9月 2日 13:00

大谷氏×山本氏

NGO カンボジア地雷撤去キャンペーン 代表 大谷 賢二 氏
(株)ワイエルインベスト 代表取締役社長 山本 亮 氏

(株)ワイエルインベスト 山本 亮社長 山本 私は、もともとの本職だった原木輸入事業から、現在のマングローブ植林ボランティアに移っていきました。社長だった25年前のある日、毎日つけていた日記帳のページの隅に、19世紀のフランスの小説家・シャトーブリアンのある言葉が書かれていました。"文明の前には森林があり、文明の後には砂漠が残る"というものです。この言葉を見た瞬間、自分の今の仕事が地球に悪い仕事ではないかと自問自答するようになりました。その頃から、仕事に情熱を感じなくなったのです。

 さらに、"地球を創った神様が汚いもの(石油、石炭、ウランなど)を地中に埋めました。それを地球上にはびこった動物が掘り起こし、競争して燃やし、また燃やすことを止めない。その汚いものが燃え尽きた後、彼ら動物は生きていけない"という、ある先人が書いた一文も読みました。それは、私にとってとても衝撃的なものでした。それから5~6年後に会社を閉めました。
 
 日本の森林は豊かで、世界でも有数です。しかし一方で、日本のせいで海外の森林がハゲ山となり犠牲になっています。そうしたことに対して、死ぬ前に何か自分にできることはないかとずっと考えていました。こうして、前職で一緒だった仲間と7年前にマングローブ植林の会社を立ち上げたのです。以前、仕事でインドネシアの木材を仕入れに行く際、シンガポール経由でジャカルタに入る上空から見えるスマトラの東海岸に広がる干潟を見て、それがずっと頭に残っていました。

 そこで、現地の政府・地方行政から干潟を借り上げそこに森をつくって返す、ただし、その森が吸収するCO2の権利は私のものに、という覚書を結びました。今、国際連盟の方に私たちが手掛けている事業である「マングローブの森づくり」が、CO2削減に効果があるという認可の申請を行なっています。それが通って事業として成り立てば、そのお金を再びマングローブ植林活動に還元できます。

 私たちが借りている土地は10万haありますが、30年間順調にいけば9,000万tぐらいのCO2を吸収してくれます。その他にインドネシアにはマングローブを植林することができる土地は、約20倍あります。それを日本の手で全て植えてしまえば、その森林が吸収するCO2の量で、排出量と相殺でき、日本国のCO2総排出量削減に貢献することが出来ます。

 空気には国境がないのですから、我々のような事業はどこがやっても良いわけです。

(つづく)

【文・構成:大根田康介、長嶋絵美】



※記事へのご意見はこちら

特別取材一覧
NET-IB NEWS メールマガジン 登録・解除
純広告用レクタングル

2012年流通特集号
純広告VT
純広告VT
純広告VT

IMPACT用レクタングル


MicroAdT用レクタングル