8月28日、阿久根市長・竹原信一氏と市長派市民10名による懇親会が開かれた。そのなかで竹原氏は、市政の現状について、さまざまな見解と展望を述べた。
新たに副市長として任命された仙波敏郎氏は、『懲戒免職となっていた職員の復職』と『議会の開催』を宣言した。
このことについて、竹原氏は「総務省は、議会を開かないことが違法だと言った。しかし、今回は議会を開いた。これで、以前のことはクリアだ。総務省は、もはや合法であると認めざるを得ない。議会が始まった時点で、勝負は決まっていた」と語る。また、竹原氏は「公約は守らなければならない。議会の承認の有無に関わらず、今後も専決で決めていく」とした。
「仙波さんのことを尊敬している」という竹原氏は、仙波氏について「仙波さんは、とても仕事ができる人であるため、私は彼の邪魔にならないようにやっていく」、「仙波さんのおかげで私は長生きできている。今後、私は彼の言いなりになるだろう」など、冗談を交えて話した。ふたりの関係が、良好であることが伝わってきた。
正義とは何か
懇親会は宴もたけなわとなり、ますます饒舌(じょうぜつ)になっていく竹原氏。「正義とは何か」をテーマに次々と竹原語録が飛び出した。
「私にとっては、市民全体が子どものようなもの。子どものために自分が犠牲になる。それが、私にとっての『正義』だ」。
「『社会の生命力』が、自らの『正義』を貫いた私と、自らの『信念』を貫いた仙波氏とを巡り合わせた」。
「『正義』とは、社会全体を育てる力である。もちろん、必ずしも上手くいくとは限らない。自滅することだってあるだろう。しかし、この『正義』が、社会からなくなりつつある。社会の生命力が、個々の持っているものにスイッチを入れるときが来た」。
集まった市民は、熱心な表情で竹原氏の言葉に耳を傾けていた。その様子だけでは、誰もが「市長と市民」という風には思わないだろう。まさに「同志」という言葉がふさわしいように思えた。
*記事へのご意見はこちら
※記事へのご意見はこちら