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真のボランティアとは~地雷撤去・植林の現場から【特別対談6】
特別取材
2010年9月 6日 08:00

大谷氏×山本氏

NGO カンボジア地雷撤去キャンペーン 代表 大谷 賢二 氏
(株)ワイエルインベスト 代表取締役社長 山本 亮 氏

 山本 CMCの活動は、すごいお仕事ですね。絶対にやらなければいけない仕事で、誰がやるとかではなく、皆がやらないといけないですよね。

 大谷 ようやくカンボジアも、ここ1~2年で、ほんの一部ですが国道が整備されてきました。ただ、その国道に使われるはずだった日本のODAのお金は、いったいどこに行ってしまったのかと日々疑問に感じています。国道を整備するために働いているのは現地の人ですが、費用面は中国などが支援しています。しかし、地雷撤去活動にはアメリカや中国の協力はほとんどありません。逆に武器や戦闘機をつくるばかりです。むしろ、ヨーロッパの国々の方が協力的です。

(株)ワイエルインべスト 山本亮社長 山本 日本も大谷代表みたいな人を教育してカンボジアに送り、近代的な機械も持っているのだからもっと支援していかないといけませんね。

 大谷 私がCMCをつくって13年になりますが、地雷被害も5分の1に減っています。しかし、地雷をゼロにするのは根本的に無理でしょう。ですから、地雷"被害"をゼロにすることを目標にしています。地雷は現地の人が生活する場所、とくに農地や山林、水場など生活するうえで絶対に足を踏み入れなければならない場所によく埋まっているのです。そうした場所の地雷を1つずつ撤去していくしかありません。

 山本 ベトナム戦争が行なわれたとき、地雷をどこに埋めたか記したリストなどはつくられなかったのですか。

 大谷 戦時国際法では、どこに地雷を埋めたかのリストをつくることが義務づけられていますが、それを守っている国はありません。とくに内戦ではそうです。ですから、地雷マップなどは存在しません。

 山本 地雷被害を受けている方たちがかわいそうですよね。

 大谷 地雷被害を受けるのは100%民間人です。とくに、子どもたちや女性が多いのです。

(つづく)

【文・構成:大根田康介、長嶋絵美】

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