アナウンサーの職を捨て、一転して政治家への道を志す高島宗一郎氏。何もなければ、福岡市長への道は前途多難。かなり険しいものとなるのは必至だ。
最大のネックは選挙資金。高島氏は「私には退職金しかない」と語った。自民党が付いていながら、「それはない」と訝(いぶか)しがる人も多いだろう。
関係筋によると、「自民党市議団が5,000万の資金援助を申し出たところ、党からは『せいぜい100万が限度』という返事だった」という。昨年の衆院選で大敗した自民党に、昔ほどの潤沢な資金はない。
しかし、高島氏には心強い味方がいる。同氏を担ぎ上げた自民党市議団の長老、石村一明市議と津田たかし市議だ。ふたりには、長年の議員生活で貯えた豊富な資金と、福岡市政の表も裏も知り尽くした長老ならではの知恵がある。
もっとも、担ぎ上げた以上は、『高島宗一郎』というみこしにみすぼらしい選挙をさせたら、それこそ面目丸つぶれだ。逆に、両氏がガッチリと資金面も含めてサポートすれば35歳という若さのハンデも克服でき、選挙活動の不安も解消する。
加えて公明党という組織票のサポートもある。高島氏が、今までのアナウンサー業で築いた知名度もやはり武器だ。特に主婦層には根強い人気がある。
高島氏自身では克服できない弱点さえカバーできれば、有力候補の筆頭であることは間違いないだろう。
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