12日、福岡市中央区で、11月14日投開票の福岡市長選へ立候補を予定している元福岡市議・荒木龍昇氏(58)が、同氏の政治団体「あらきと市政を作る会」の事務所開きを行なった。
プラス成長からゼロ成長、マイナス成長へ――。現在を日本経済の転換期ととらえ、財源の問題から、人工島事業の抜本的見直しとこども病院の移転撤回を強く訴える荒木氏。事務所開きには、同氏に協調し市民運動に参加してきた同志たちが集った。
荒木氏は「公約を守らない市長が交代するのは民意である」としたうえで、「市民力をベースにした市政、成長が無くても安心して暮らせる市政」「コミュニティビジネスなど、民間の力が発揮できる土壌を市が作る」との主張を訴えた。市民力を高める施策としては、住民投票条例、市政オンブズマン制度などを制定することを掲げている。
また、7人が市長選への立候補を予定している現状について荒木氏は「現市長の評判の悪さ、市民の批判を受けてのもの」との見方を示した。一方、4年前の市長選でも42.57%と低かった投票率については「選挙は市政を変える大きなチャンス。自分の票うんぬんではなく、ひとりでも多くの市民へ11月14日、投票に行くよう呼び掛けたい」と述べた。
各候補者が本格的に動き始めた福岡市長選。人工島事業とこども病院移転が争点になることは必至だ。荒木氏の事務所開き参加者のひとりは「人工島事業の見直し、こども病院移転の見直しは、ほかの候補者も言っている。だが、そもそも今の市長(吉田市長)も4年前に言っており、(当選後)大きな勢力に取りこまれた。ただの人気取りで言っているかどうか、これから試されるだろう」との見解を述べた。
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