14日、NPO法人「市民オンブズマン福岡」(児嶋 研二代表)は「あなたの町の議員の無駄遣いをチェックしよう!」と題して、市民が参加する形式で福岡市議会の2009年度政務調査費・収支報告書のチェックを行なった。
政務調査費は議員が行なう「調査・研究のために使われるもの」であり、後援会活動や選挙活動に使うことはできないとされている。議員は定められた支出基準に基づき、必要最小限度の範囲で政務調査費を計上することになっている。
しかしながら、同基準は議員らが自ら定めたものであるため、不透明な部分も少なくはない。例を挙げれば、政務調査費が支出されないはずの「後援会活動」は「調査・研究」を併用して行なえば政務調査費が支出されるとされている。多くの場合は、併用して行なったとされる活動費は2分の1の割合で按分され、政務調査費として計上されているのが現状だ。
「市民オンブズマン福岡」の児嶋代表は「議会は行政が行なう税金の無駄遣いを監視するための機関なので、議員自らが高い意識を持ち、しっかりと本来の役割を果たしてほしい」「今の行政の在り方、政治の在り方を住民自身が考えていくことが必要だ」と述べ、今後の活動については「これからも特定の政党や団体に関わりなく、市民の立場で活動していく」とした。
政務調査費の収支報告書のチェックに参加した市民のひとりは「議員の金の使い方はデタラメだ、市民がもっと政務調査費の使い道を監視していかなければならない」と語った。市民を代表する立場のはずの議員が、市民から離れた存在になっている。そのことを怒り、嘆く気持ちも大切だ。そして、そこで失望せずに今後どのような改善が出来るかを市民一人ひとりが考えるべきではないだろうか。
【行政取材班】
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