<教育の均衡発展とは?>
蘇州は、全国において経済発達地区だと認められています。去年の地区総生産が全国5位で、輸出入総額が2,000億米ドルを超え、全国3位になりました。そんな財政実力から見れば、子供たちによりよい学習環境を作ってあげるのは当たり前のことでしょう。
紹介によると、前の小学校は、「石炭の燃え殻の敷いた運動場コース」「黒板と教壇だけの教室」という環境で、保護者も不満でした。そこに政府からの強力な支援があり、学校が一新しました。しかし、どのぐらいの学校が同じ優遇をもらえるでしょうか。恐らく「陽澄湖小学校」がモデルで、ほかの学校がそこまで行くのにまだまだ時間をかかるでしょう。
今年、農村部小学校などを近代化建設するために、蘇州政府が特別に4億人民元の資金投入を計画しました。ひとつの学校だけで計画の4分の1を使って、教育資金分配の均衡とは言いにくいでしょう。
当然ながら、各学校の事情も違うことがあって、みんなに同じ金額を分配するのも合理的とは言えませんが、出来れば、各校のバランスを考慮しながら進むことが理想的です。
ある記者の調査で、山東省青島市で1億人民元超の投資で学校を建設することは、そこまで珍しくないことがわかりました。今年、利用開始や建設中の学校のうち、1億人民元を超える資金投入の学校は6カ所もあります。来年には、17カ所の学校の新規建設や建て直しで12億元あまりの資金を使う予測があるそうです。
【劉 剛(りゅう ごう)氏 略歴】
1973年12月生まれ。中国上海出身。上海の大学を経て、96年に地元の人材派遣会社に入社。10年3月より福岡に常駐。趣味は読書。
*記事へのご意見はこちら
※記事へのご意見はこちら