「命があって良かった」(株)友口代表・塘口小代子氏は燃え上がる会社を眺めていた。
2007年4月(株)友口の本社工場から出火。隣接の社屋・自宅などすべてを焼き尽くした。
つまみ類などの販売を手がける(株)友口は、小代子氏の父・郷二氏が食料品の小売を目的として1954年に創業した。その後レーズンなど干し果物のパック売りに進出。次第にナッツ類などアイテム数が増加していった。「カリカリ梅」ほか梅商品も充実してきた。小代子氏は03年に社長に就任。大手スーパー・量販店など取引先拡大に成功し、(株)友口は04年で創業50年を超え07年3月には永年継続企業としての表彰を受けた。さらなる飛躍の足がかりとなる準備が整っていた。
ところが、その翌月に火災が発生した。深夜2時すぎうっすらと自宅へ煙が流れ込んできた時、匂いもなく、さほど気にかけなかった。次第にその量が増えてきたことで「とりあえず」外に出た。ところが、すでに炎はすべてを飲み込もうとしていたのだ。「とりあえず」どころか少しでも避難が遅れれば犠牲者が出る可能性が高かった。ほとんどの資産を失ったが、夫(重則会長)と3人の娘、ペットのトイプードルまで家族全員が助かった。
株式会社 友口
代 表:塘口 小代子
所在地:福岡県北九州市小倉南区舞ヶ丘1-2-7
設 立:1979年4月
資本金:1,000万円
TEL:093-965-8600
FAX:093-965-8611
URL:http://www.tomoguchi.co.jp/
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