25日、名古屋市議会リコールは、27日の期限まで残り3日となった。同リコールのための署名活動を行なう名古屋市長・河村たかし氏の支援団体「ネットワーク河村市長」は24日、22日の時点で30万895名の署名が集まったと発表した。リコールが認められるために必要となる署名数は約36万6千名分。しかし、あと約6万5千名の署名を集めればいいというわけにはいかない。
署名簿は集まったものから、市選挙管理委員会(以下、市選管)に提出するための準備が進められているが、区別に作成された署名簿と署名人の区の整合、住所・生年月日といった必要記入事項の漏れがないかどうかチェックするのが精一杯。
記入された住所・氏名の正誤・真偽については、住民票を見て確認するほかなく、実際のところ不可能と言わざるを得ない。ひとりの人間が複数回署名する重複分も完璧に確認するには、時間的な無理がある。
署名受付窓口を取材した限り、「もう1回書いてもいいのか」といった市民の問い合せも多く、リコールへの認識不足から重複署名が少なからず存在する可能性は高い。
つまり、提出後の市選管のチェックが終わるまで結果は分からない。こうしたことから「ネットワーク河村市長」は、必要数の2割増しである43万名を目標としている。
8月27日の活動初日から毎日、署名を受け付けている中区栄のリコール署名受付会場では、市民ボランティアが声を張り上げ、市民へ協力を求めていた。「だいぶ場所が定着してきたおかげか、ひっきりなしで市民が署名に来る」と、同会場の市民ボランティアは顔をほころばせた。また、「最初はたった4人で始めたが、ボランティアが名古屋市民のみならず、市外、県外からも駆けつけ、今では平均10名で活動している」と、これまでを振り返り、感慨深げに語った。
しかしながら、前述の無効署名という要素もあり、決して楽観視できる段階ではない。署名を終えたある市民は、ボランティアの受付に「ここまで集まっているのだから、絶対に無駄にしないで欲しい。最後までがんばって下さい」と、激励の言葉をかけていた。
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