すべてに優先して商品の保管場所と工場を確保しなければならなかった。予定していたスケジュールはすべてキャンセル。家族全員の服も焼け娘の入学式の制服一式も失った。娘たちもつらかったはずだが個人的なことはすべて後回しにした。3日前に名刺交換した不動産業者を頼りに候補物件を見て回った。この間事務所宛ての電話はすべて塘口氏個人の携帯電話に転送した。合間を縫って社員・パート向けの説明会も開催した。
営業マンは販売先を回っても納品できない。ひたすら棚の整理のみを行なった。この間どんどん品薄になっていく。とうとう陳列棚に空きまで見られるようになった。それでも取引先は待ってくれた。何とか物件を確保してオンラインが再開できないなか、1週間で仕入商品を手書き伝票で少しずつ納品できる体制を敷き、事なきを得た。「あと3日遅れると危なかった」。好意的な取引先が多いものの、小売業は消費者への責任を負う。あと少しでも体制回復が遅れれば「これ以上お願いできない」状態だった。
株式会社 友口
代 表:塘口 小代子
所在地:福岡県北九州市小倉南区舞ヶ丘1-2-7
設 立:1979年4月
資本金:1,000万円
TEL:093-965-8600
FAX:093-965-8611
URL:http://www.tomoguchi.co.jp/
*記事へのご意見はこちら
※記事へのご意見はこちら