劉 剛
9月22日から24日まで中国の中秋節休暇、それに続いて10月1日から7日まで国慶節休暇に入ります。休暇に伴い、上海市全体がフル稼動、賑やかな盛況ぶりを見せています。
市旅行局の推測によると、10月からの1週間、800万人超の観光客が上海を訪れ、上海からは4万2,000人余りが海外旅行へ行くようです。
9月30日のデータでは、同7日間で市内ホテルや旅館の平均予約率がそれぞれ81%、83%に達しました。
<記録刷新中の交通機関>
(1)鉄道
国慶節初日の10月1日、上海駅からは30万人の旅客が出発し、前年同時期26.5万人の記録を破ったほか、過去の正月の記録も更新しました。チケット購入に便宜を図るため、窓口を大幅に増設、514カ所が新たに営業へ投入されました。
そのようななか、今年7月1日に開通された上海―南京間の高速鉄道が注目を集めています。約300kmの距離を1時間余りで走れるようになりました。最高時速は350kmで、上海を中心とした1時間都市圏の形成に、重要な一歩が成し遂げられました。
さらに、9月30日には、上海―杭州間の高速鉄道試運転が成功し、最高時速は416.6kmまで達しました。
(2)長距離バス
休暇の時期には、区域間客運輸が一番忙しい「ゴールデン・タイム」を迎えます。10月1日の一日だけで、各バスターミナルの出発や到着客があわせて、30万人近くになりました。
南バスセンターから、1430便のバスで5.3万人の旅客が上海を出ます。ラッシュ時の朝7~11時には、30秒に1便の間隔でバスが発車し、すべての席は満席の状態になります。
(3)地下鉄
9月30日に、上海市内地下鉄の乗客が708.7万人となり、初めて700万人の大台を突破しました。また、人民広場、徐家汇、中山公園など商業センターに隣接する駅には、乗客が10万人を超えています。そのなかで、人民広場駅は、当日83.4万人の出入り乗客となり、その人数は地方の中小都市の人口に相当します。
1995年4月に1本目が運営されてから、上海地下鉄は、既に420kmほど建設されています。企画では、2012年には運転距離が510kmに延長する予定で、世界のトップを目指しています。
【劉 剛(りゅう ごう)氏 略歴】
1973年12月生まれ。中国上海出身。上海の大学を経て、96年に地元の人材派遣会社に入社。10年3月より福岡に常駐。趣味は読書。
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