13日、福岡市中央区の天神テルラ7階で恒例の福岡アジアビジネス研究会が行われた。第13回講演会では日本企業の中国進出支援で数多くの実績を有する弁護士法人ブリッジルーツの代表・橋本吉文弁護士が熱弁をふるった。橋本氏は最近の中国事情、中国への企業の進出手段、注意点などの具体的事例を交えて紹介。集まった40名の企業経営者らは熱心に聞き入った。
大学卒業後、1999年に司法試験に合格し、法曹界に入った橋本氏は、当時、周囲の弁護士が欧米に目が向いている時、中国の将来性を買っていた。司法試験合格後に所属した東京の法律事務所にて2004年に上海代表処駐在員に抜擢され、現地日本法人などの法律によるサポートに従事。2007年に郷里・福岡に戻り弁護士法人ブリッジルーツを立ち上げた。現在、福岡をはじめ、東京、名古屋、上海に拠点を持ち、地場企業をはじめ、中国の現地企業の法律によるサポートを行なっている。
橋本弁護士は中国国内で1日250件の労働仲裁申し立てが行なわれている現状、日本で知名度の高いものは直ぐに商標登録される商標登録問題、模倣品対策などの知的財産権に関する問題のほか、商業賄賂、密輸などの刑事事件に伴い、もし万が一、巻き込まれた場合は最悪極刑もありうる中国の法制度の厳しい点にも触れ、今後の日系企業の課題とした。短い時間ではあったが、ポイントが抑えられ、かつ内容の濃い橋本さんの話に参加者らは関心しきりだった。
会はその後、懇親会に移り、今回は初めての試みとして参加者の1分間のスピーチも実施。名刺交換などで親睦を深め、盛況の末、幕を閉じた。
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