2.福岡市政のビジョン(つづき)
元アナウンサー 高島宗一郎氏(35)
私は、福岡市は全治10年と見ている。今、福岡市に必要なことは借金を減らすことと、その反対に施策ばかり行なうのもいけない。つまり「財政再建」として、1,000億円の借金の返済にがんばるのでも、反対に「公共事業」に傾注することでもない。
今必要なのは、事業と借金のバランスである。それを踏まえて「財政再建」とのバランスを取り、地場経済への刺激や、市民の安心・安全を確保するため、選択と集中による投資を目指していく。
さらにもう1つ大事なことで、福岡市の状況を市民が伝わっていないので、徹底した情報発信をして、市民と一緒に改善していきたいと思う。
元気な福岡をとりもどし、住みたい「まち」日本一に向かって挑戦する。
現福岡市長 吉田宏氏(54)
今、21世紀の福岡市を方向付ける重要な岐路にいる。そのことを踏まえて福岡市民と福岡市のために、以下の3つの基本理念を持ち今後の市政を運営していく。
・市民生活に揺るぎない安心の創造
市民の日々の暮らしへの不安材料は多様化している。私は、これに正面から向き合い、心に安らぎと希望に満ちた地域社会を創っていく。
・都市の確固たる成長の実現
九州新幹線の全線開業、都市高速道路の幹線部分の開通といった機会を活かして、福岡市を将来、世界有数の活発な経済圏・交流圏に成長させていきたい。そのため、戦略を2面展開させる。それは、「都市の内側からの活力創造」と「都市の外側からの活力導入」である。内側からの活力創造では、新たな経済的・文化的価値を次々に生み出す知的経済都市ないし創造都市づくりに挑戦する。外側からの活力導入では、既に福岡が持つ資産に磨きをかけつつ、観光客などの来街者やコンベンション誘致に積極的に取り組み、都市の外側から活力を取り込む国際観光・コンベンションシティづくりを推進する。それを、福岡の宝である大学や企業、NPOなどの人材力と、アジアや九州での超広域経済圏や三都市連携など連携を梯子に実現させていく。
・まちづくりを信頼の絆で実現
現在の大学や企業、地域団体やNPOなど、たくさんの人々の幅広い活動が、福岡市のまちづくりを支えており、そうした市民の思いは、何よりも大切な福岡市の財産である。そのため、市民と市役所の信頼の絆を創り、協働の輪を広げていく。
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