2日目の夜、宿泊先である馬山大学で大学関係者、韓日親善協会の人たちを交えての歓迎会が開催され、そのなかで韓国式茶道が披露された。
韓国では、約4世紀から7世紀ごろまでの三国時代と約9世紀から14世紀まで続いた高麗王朝時代に、仏教僧の修行のひとつとして茶道が重んじられてきた。しかし、李氏朝鮮時代に入ってから衰退。その後、約30年前頃から伝統文化の復興に関心が高まり、再び茶文化が注目を集めるようになったという。
韓国では昔、女性が現在のように自由に外に出ることが出来なかったため、お茶を振舞う際にその家の娘を紹介していた。今では、「習い事」の一種である。また、韓国式茶道には、子どもから大人にお茶を振舞うこともある。お茶が体に良いことと、お茶を入れることにより心を落ち着かせ集中力を研ぎ澄ませることができるので、子どもに良いと言われているためである。
日本式茶道では、正座をして行なわれるが韓国式茶道では、立て膝をついた状態で行なわれる。その状態で、お湯を大きめの器に入れ、そのお湯を急須に入れる。それから、お茶に招いた人たちの湯のみに入れていく。人数分揃ったらお盆に乗せて、年長順にお茶とお菓子を渡していく。全員に行き渡ってからお茶を飲み出すのである。
【長嶋 絵美】
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