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特別取材

【特別連載】積水ハウス50周年への提言~100周年へのさらなる飛躍を目指して(7)
特別取材
2010年10月21日 08:00

<環境の問題について5>

 生物多様性に関連する事件がヨーロッパで発生したことで、企業はこの問題をCO2排出による温暖化対策と同じ比重で対応するようになった。この問題を、企業として担っていくべき責任があるということを自覚したのである。

 その出来事は、あるヨーロッパのチョコレートメーカーが不買運動にあった。理由はチョコレートの原料の中にパーム油が使われている。パーム油はアブラヤシからとれる。アブラヤシの生息地に筆者は定かでないがオラウータンかゴリラが好んで生息しているとか。伐採を進めると絶滅をますます促進するとして、反生物多様性活動の企業として糾弾されたのである。

 住宅の建材で床のフロアーはインドネシアの熱帯雨林を伐採した木材を使ってることが多い。そこには多種多様な生物が生息していて、絶滅危惧種の生物も生息している。熱帯雨林の破壊の一翼をになうことになり、いつ、会社の命運を左右されるような反社会的企業として糾弾されるかもわからない。

 エコで培った組織力で、積水ハウスはいち早くこの問題に取り組み、生態系保全のため、持続可能な木材利用を実現するため、「木材調達ガイドライン」を設定して、貴重な生態系を形成されている地域、違法な伐採の木材など使わないなどを規定している。

 このように、環境問題は次々と新しい問題を抱えながら、世界のあるべき枠組みを決めようと、各国の国益をぶっつけ合いながら、一つ一つ、一歩一歩進んでいくと思われる。
 変革が激しい時代、世界の動きを注視しながら、変革に対応できるようにしておかねばならない。

 トップと言うのは「トップ引き」という言葉もある。競輪でトップを走る選手は風当たりが強く、体力を消耗し、いずれ、ゴールが近づくと消えてしまう事を言う。自社の将来の事業と照らし合わせながら、派手でなく、地道にお客さんの利益に供するような、エコ、環境問題に取り組むべきだろう。

【野口 孫子】

※これは積水ハウスにエールを送るものであり、誹謗中傷するものではありません


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