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歴史と文化を理化しより良い日韓関係を(5)~韓国伝統文化体験会レポート
特別取材
2010年10月25日 17:30

 2日目の夜に行なわれた歓迎会が終わったあと、今回の伝統文化体験会に参加されていた広島県在住の主婦・佐々木紀美子さんに話をうかがった。

佐々木紀美子氏 「私は、ソウルなどの観光地によく行っていましたし、韓国のドラマでよく馬山を目にしており、馬山には漁村のイメージを抱いていました。今回の伝統文化体験会で初めて馬山を訪れました。この伝統文化体験で初めて『晋州南江流燈(チンジュナムガンリュウトウ)祭り』などを体験でき、とても楽しく勉強出来ました」(佐々木さん)。
 佐々木さんは夫や親戚、友人の元学校教師と協力し、以前から親交がある大学教授の要請で、韓国にある大学の日本学科の学生を短期間研修生としてボランティアで受け入れている。期間は2カ月間、夏休みと冬休みの2回に分けて実施。大体15人を1回の研修で受け入れるという。
 同研修期間中、学生は、佐々木夫妻が提供する家に研修参加者と団体で生活する。生活費は研修生の自己負担で、食事の準備も全て学生たちが自分たちで行なう。また、勉強だけではなく海水浴や花火など、いろんな行事に参加させている。
 「学生が来た時と帰る時の変化はもちろんありますが、研修を終え、韓国に帰ってからの生活に戻った時の変化が大きいようです。なかには研修後、今でも交流を続けている学生がいます。休日を利用して日本へ遊びに来たり、私が韓国に行くといろんな所を案内してくれるのです。他にも、電話やメールで時折連絡を取り合っています。研修生たちとの繋がりがこのボランティアを有意義に、さらには深いところで韓国と付き合いが出来ているのだと感じさせてくれます」。また、「ボランティアを行なうことで、韓国だけではなく日本でも周りの協力してくれる人たち30人程の輪ができました」(佐々木さん)

 このほかに、佐々木さんは10月に広島県で開催される「フードフェスタ」にボランティアとして参加し韓国料理を提供し、韓国の食文化を紹介しているという。韓国の学生を受け入れるだけではなく、韓国食文化の紹介するなどいろんな形で韓国と日本の架け橋となっているのだ。
 
韓国市街 韓国と日本には、支配と植民地という歴史がある。その過去から、日本と日本人をよく思っていない韓国人もいる。また、そのことから目を逸らしている日本人もいるのではと思う。だが、民間レベルでの文化交流が最近ますます活発化し、佐々木さんのように、自分たちの力で韓国と日本の架け橋となっている人たちもいる。さらに、今回の伝統文化体験会の主催者である「慶尚南道韓日親善教会(ケイショウナムド)」のような団体もある。
 目を背けるたくなるような過去、理解し難い文化もあるかもしれない。だが、それを見つめ、考えることで互いの真の意味での文化交流ができてくるのではないだろうか。このことを踏まえ、自分がいる世界だけが全てではない。海を渡ればもっと大きな世界が広がっているということを、日々忘れることなく生活していかなければならないと思わせてくれた韓国伝統文化体験会であった。

【長嶋 絵美】


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