<再生コンクリートの担い手として>
「福岡建材株式会社」は、1948年1月に樋口徳雄氏が砂・砂利販売を創業させた樋口産業がルーツ。1975年6月に樋口産業(株)として法人化し、1977年2月に販売部門を分離独立し法人化したのが同社である。現在に至るまで福岡市都市圏の砂及び砂利など骨材販売の代表的な販売会社としての地位を確立させている。そして何よりも同社ブランドを向上させたのは、1986年9月から再生材即ちリサイクル建材の製造、販売に着手しその製品力と市場重要性を浸透させたことであると言っても過言ではない。同社の企業コンセプトとして"住みよい町づくり"というキーファクターで、『建設副産物の減量化は言うに及ばず、無用な物を有用なものへ、資源の枯渇化につながる使い捨て型経済を見直し、これを次の世代へと引き継ぐことは私たちの使命』と述べている。再生砕石(再生クラッシャーラン、再生粒調砕石)においては、年間出荷量は約30万m3におよび、福岡都市圏における再生砕石のシェアの過半数を占めており、2000年11月の建設リサイクル法が施行されたこともあり、同社のリサイクル事業は、総合的な建設副産物の再資源化と環境保全に大きく寄与している。2004年10月に建設副産物であるコンクリート塊を破砕・分級した破砕材を再生骨材として用いた再生コンクリートの販売をスタート。現在に至るまでその製品品質向上、改善に日夜研究及び鍛錬を重ね、福岡都市圏の再生コンクリートの担い手としての役割を果たすべく、市場での製品認知に奮闘している。同社の製品開発力及び技術力もさることながら、全社あげての地道な営業活動によってそのニーズは、建設業界の市場が冷え込んでいるにもかかわらず年々高まっている。
<福岡市都市圏再開発はまだこれから>
2010年8月に新しく代表取締役に就任した樋口慶徳氏は、「弊社は、福岡市内で現在に至るまで事業を展開して参りました。今後も福岡市内からエリアを拡大することなく、地域密着型で地域活性に貢献して参る所存です。九州新幹線、地下鉄そして博多駅開発の大型案件は、ほぼ終わりに近づいております。今後新たな大きな案件は、頻繁に出ることはないでしょうが、建物の老朽化が進んでいることも鑑みて、まだまだ福岡市内の都市圏における再開発は、まだまだこれからであると認識しております。都市圏再開発即ち福岡の街の再興は、自治体・市民そして我々含めた企業の"三位一体"となって実現することです。その機運を高めていかねばなりません。『解体→建設廃材受入→リサイクル、製造→販売』というサイクルで常に無駄なく循環させるビジネスモデルを体系化して、地域の活性化と環境保全の旗振り役として事業展開していかなければなりません。弊社の若手スタッフには"将来の福岡都市圏のビル・建築物は全て、自社リサイクル製品で賄おう"と常々話しております。長年の研究で培った自社リサイクル製品を、今後は更に改良を重ねて製品力を向上させ、市場拡大を促して参りたい所存です」と語る。時代ニーズに即し、地域密着にこだわり資源循環の製品造りによる環境保全を長年実践してきた同社の、福岡市都市圏再開発への提言は、福岡の街再興のキーパーソンをなることを確信させる。
<プロフィール>
樋口 慶徳 (ひぐち よしのり)
1970年10月19日生まれ。第一経済大学を卒業後、93年、「福岡シティ銀行(現・西日本シティ銀行)」に入行。2002年、「福岡建材(株)」入社。10年、同社代表取締役社長に就任。趣味はゴルフ。
<会社概要>
福岡建材(株)
代表者:樋口 慶徳
所在地:福岡市早良区有田5-5-16
設 立:1977年2月
資本金:1,000万円
TEL:092-871-6358
URL:http://www.higuchi-s.com/
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