先日の記事で元祖博多めんたい重(株)(以下、めんたい重(株))について書いたが、反響があったため改めて取材を行なった。前回は主に店舗の紹介を行なったが、今回はコンセプトの点をフォーカスしてみた。
福岡・博多の街中では、単に「明太子を売っている店」であればさして珍しいものではないが、「イートインタイプの店」となるとまず見かけない。そもそもなぜ明太子を主力商品に置いているのか。広報の大金氏によると「これだけ全国ブランドとして確立された地位を持っているにも関わらず、観光客の方を始めなかなか店内で本格的な明太子を食べるスペースはなかったと思います。そこで気軽に明太子を楽しんでもらいたい、という思いがあったからです。また地元の方でも、明太子の新しい味の発見や、食べ方という点でも充分に楽しんでいただける商品、メニューになっています」とのこと。非常に落ち着いた店内にて「めんたい重」を食してみたが、辛いだけの明太子ではなく、上に特製のタレをかけて食べるという独特のスタイルで、非常に味わい深く癖になる美味しさをもっていた。
また、店舗にて明太子の販売も行なっているが、特筆すべきはその売り方である。通常明太子というと数本を箱に詰めたかたちでの販売をイメージするが、土産として大量に購入し持ち歩くことはなかなか難しい。そこで、めんたい重(株)では、1腹売りを行なっている。1腹を専用の小さな箱に入れることで、多くの人達への土産物として配ることができるというものだ。これなら、持ち運びも便利で、お菓子のように明太子を土産として配ることができる。その1腹売りでも、めんたい重(株)の特製タレを付けており、店と同じ味が家庭でも楽しめるという気遣いもある。
取材を通して、博多という地の文化でもある「もてなしの心」を持った店舗・企業であると強く感じた。この「もてなしの心」を目で耳でそして舌で味わうために、ぜひ一度足を運ばれてみてはどうだろうか。新たな発見などと共に、ゆったりとした時間を満喫することができるはずだ。
元祖 博多めんたい重(がんそ はかためんたいじゅう)
福岡市中央区西中洲6-15
電 話:092-725-7220
営業時間:11:00~15:00、17:30~23:30
【神田 将秀】
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