古くから「アジアの交流拠点都市」として栄えてきた福岡・博多。しかし現在、中国・韓国からの観光客が増加する一方で、民間レベルでの対応が間に合っていない。たとえば、外国語の表記がない値札や飲食店のメニューなど。接客サービスの観点から言えば、あいさつ程度のコミュニケーションがあるだけでも、観光客に親しみを覚えさせることができるはずだ。外国へ行ったことのある人ならば、諸外国と日本における観光客への対応の差を少なからず感じたことがあるだろう。
昨今、「観光客が増える割には地元にまったく金が落ちない」といった声をよく耳にする。旅行会社の話では、海外からの観光ツアー客は、太宰府天満宮や九州国立博物館などを見学し、免税店で買い物、福岡市に戻って、天神で2時間の自由行動というのが主流。食事はと言えば、大手FC店ばかり。買い物も大型商業施設が中心で、商店街にある地元の商店に全くと言っていいほどお金が落ちないのが現状という。商業効果のみならず、個人レベルの交流もほとんど行なわれていないと言ってもよい。
良い印象が与えられなければ、リピーターを作ることもできない。よその観光地に客をとられ、今の増客も一過性のものとなる可能性は高い。行政が成果として上げるクルーズ船を利用した観光客の増加も、「単に中国の富裕層が増えただけ」と見るのが現実的だ。
そのようななか、アフリカ・セネガルの貧しい農村地帯に学校建設を行なうなど、わが国の繁栄に資する国際交流を目的とするNGO法人「フリーピース」が多言語化プロジェクト委員会を設立。11月から『あなたにもデキル!接客で使える外国語講座』を開講し、主として、商店街の経営者・店員を対象とした韓国語や中国語のレッスンを行なう予定だ。
講座は、接客する際の基本的な会話が中心で初心者も安心。さまざまな場面を設定してレッスンが行なわれるため、学んだ内容はすぐに役立つはず。もちろん商店街関係者でなくても受講は可能。商売だけではなく、韓国語や中国語の"おもてなし"を学んでみてはいかがだろうか。
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