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九州健食通販 海外でのマーケット形成へ (2)
社会
2010年10月29日 10:38

 健康食品の通販市場は、九州を拠点とする健康食品通販企業が牽引している。ここ数年は参入企業増加による競争激化や、表示をめぐる法規制強化などで「官製不況」とも言われる業況にある。しかし各社は、新規アイテムの拡充をはじめ、店舗展開や海外進出などの販売チャネルの拡大で新たな活路を見出している。

中国を軸に海外の販路拡大へ

 通販市場の成長と健康ニーズの高まりで成長を遂げた九州通販企業だが、ここ数年は販売競争激化や表示に関わる法規制強化で市場の閉塞感が強まっている。その要因として、健康食品の表示問題が大きな障壁となっている。
 昨年から今年にかけて、消費者庁主導で特定保用食品のあり方や表示問題について討議した「健康食品の表示に関する検討会」では、十数回会合が行なわれた。ここで業界側は、表示の規制緩和を求めたものの、消費者サイドからは、グレーゾーンの表示も含めて取り締まり強化を要望したことで意見は対立。最後まで双方の議論がかみ合わなかった。今年8月に消費者庁から出された論点整理では、食品の機能性表示制度の見直しについては継続検討となったものの、全体的に規制強化がさらに色濃い内容となった。
 健食各社はこうした国内市場の閉塞的な状況から脱却すべく、海外展開を進めている。
 そのなかで最も注目されているのが、中国の健食市場。現在の市場規模は約8,000億円で、ここ4年間で2倍以上に成長。米国、EU、日本に次ぐ世界第4位の消費国となった。今後5年で30%以上の市場拡大が見込まれている。ある統計データによると、中国の糖尿病疾患数は約4,000万人で世界第2 位。65歳以上は総人口の約8.5%にあたる1 億1,300万人。総人口が13億人中1割近くを占めており、日本と同様に人口高齢化による医療費増大が懸念されている。
 そうした背景から、健食通販ではファンケル、ディーエイチシー、山田養蜂場などの有力企業が販売を展開している。
 九州通販企業も遅れることなく、新日本製薬が上海市を拠点に、まずは基礎化粧品を中心に通販と店販を行なうといい、暁酵素産業でも酵素飲料の中国への輸出を展開。マカ製品を取り扱うヤマノホールディングスも来年から本格参入を予定しているなど、今後も続々と参入するものと思われる。
 中国進出については、輸出や製品規格などにおいて、いろいろと制約が多いといわれており、完全現地法人との合弁や法制度や市場に精通したコンサルティング゙企業を活用しながら販売構築を進めることが、成功の近道だという。九州通販各社には「参入コストがかなりかかっているので、その回収を含め、ビジネスとして成立するのは早くて数年後になるのでは」との声が多い。しかし、「閉塞する国内市場よりは大きく広がる可能性がある。海外進出でブランド確立をさらに強めたい」と新たなマーケット開拓に注力している。

(了)

【小山 仁】

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