(有)サンパルランド
代表取締役 花田 久美子氏
中高生にとって、芸能界は夢の世界だ。芸能人に憧れ、少しでも近づきたいと願うティーンエイジャーにとって、タレントグッズというのは大きな存在なのである。そのタレントグッズを企画、販売している企業が(有)サンパルランドだ。子どものなけなしの小遣いでも買えるように、低価格に設定した商品群が人気を博している。同社の代表である花田久美子氏に、企業経営の信念を聞いた。
<人と出会い、そして学ぶ>
「起業してから18年経ちますが、さまざまな方との出会いを経験しました。会った人に対しての好き嫌いはありません。その人その人の長所を認めた触れ合いが大切ではないかと思います。そういった人間性の部分を認めて素直に勉強し、教えを請う、そうして人に接していくことが大事と思います」。
経営者として人と接することの基本姿勢を花田氏はこう語った。他者の尊厳を認め吸収する。それが花田流なのである。この考え方は社の内外を問わず貫かれている。「相手に喜んでもらいたいことを常に考えていきたいし、思いやりを大切にしたいです。経営者は優しいだけではいけないと言われ、ときには嫌われることも大切とされていますが、私は経営者の基本は許容にあるのではないかと思っております」。
社員は社長が喜ぶことをし、社長は社員が幸せになることを最優先で考える。それがサンパルランドの結束を強めているのだという。人に喜んでもらうことを懸命に追求すること。それが同社をオンリーワン企業へと成長させた原動力なのである。
「企業経営していると、良いときもあれば、悪いときもあります。資金繰りが厳しいときも経験しましたし、社員が去っていくという悲しいこともありました。その経験を踏まえて思うのは、社長は首から上だけではいけないということです。経営者というのは気を緩める暇がありません。けれども、だからこそいったん時間を置いて、体を使って脳を休めることが大事だと思うのです。体を動かすことで脳を空にします。すると、新たなひらめきや打開策が生まれるように感じられるのです。銀行への返済は、逆にきちんと行なうことで信用を生んでくれます。そのため、売上や経常利益を確保し続けることが重要なのです。首から上だけではなく、首から下も使って前身で経営にあたることこそ経営者には必要なのだと思います」。
今後、同社は自社企画のオリジナル商品に力を入れていく。花田社長の類まれな経営手法は誰にでも真似できるものではないと思われる。けれども、その根底にある「人を幸せにしたい」という思いを学ぶことが、人として大切なことのように感じられる。同社は近々、増資と株式会社化を予定。花田社長はこれからも夢を追い続ける。
[COMPANY INFORMATION]
(有)サンパルランド
所在地:福岡県筑紫郡那珂川町西隈3-7-14
設 立:1992年4月
資本金:300万円
URL:http://www.sunpal-l.jp
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