中国の新華社、人民日報などのメディアは、「尖閣諸島は明らかに中国の領土である。沖縄と尖閣諸島は中国の領土だったのに戦後日本の領土としてアメリカに取り上げられた。日本とアメリカは中国の領土を侵害している」と大々的なキャンペーンを展開しています。
日本の国益を守るという観点からも放置しておくわけにはいきません。日本は2600年を超える歴史がありますが、座して生き残っていけるほど今の世界は甘くはありません。
日本は世界で6番目の広さの経済水域をもっています。まさに「海洋大国・日本」です。最東端の南鳥島は一辺が2キロメートルのほぼ正三角形の形をしている平坦な島です。もし爆撃され、島が消滅してしまえば、日本の経済水域はあっという間に3分の1ほどが失われてしまいます。実際、冷戦時代にはソ連による日本領海の小さな島を爆撃させ消滅させる計画もあったようです。
菅政権には日本の領土や資源をしっかり守っていく発想がありません。それがゆえに中国の暴挙に対してもなんら有効な手立てを打てないまま、無為無策な時を浪費しているわけです。今こそ自分たちの国を本気で守る気概ある政治を実現せねばなりません。何が正しいのか。正々堂々と世界と渡り合う外交力が試されているのが尖閣諸島問題です。
<プロフィール>
浜田 和幸(はまだ かずゆき)
参議院議員。国際未来科学研究所主宰。国際政治経済学者。東京外国語大学中国科卒。米ジョージ・ワシントン大学政治学博士。新日本製鉄、米戦略国際問題研究所、米議会調査局等を経て、現職。2010年7月、参議院議員選挙・鳥取選挙区で初当選を果たした。
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