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コダマの核心

ドラマより100倍面白い(6)~一頓挫から再度の躍進モードを固めるか(後)
コダマの核心
2010年11月 5日 10:15

<圧倒的な実需市場で勝負>

タマホーム本社 タマホームが勝負する木造戸建の世界は、需要が先細りしているといえ最低年間40万戸はある。同社の最近の月間契約ベースは、1,200戸だ。仮に1,500戸の契約として、年間1万8,000戸である。業界での占有率はまだ4.5%でしかない。まだまだいくらでも、この日本国内市場で拡大の余地は残されている。玉木社長もこの点に関しては御承知済み。「余計なことはしない。安く安心できる住宅提供することが、社会貢献に通じる」と本業専念を公言している。
 本業特化戦略を5カ年計画に落とし込んでいる。概要は戸建住宅で6,000億円、建売・住宅建設関連他の事業で6,000億円、総計1.2兆円と試算をしている。とりあえずは5カ年計画で、1兆円規模を超える企業規模の達成を実現する試みである。そのためには今後、営業所の展開をドシドシやっていく。傍目から見れば「拡大路線は大丈夫かな」と不安がられる。しかし、現実は逆である。戸建注文建築は、受注が増えるほどに資金回転率が高まる。玉木社長はこの妙味を会得しているからこそ、他業種には魅力を感じないのだ。
 アパマン・大村社長も、後悔と自責の念を抱いている。筆者は「今回のバブルには、ちょっと頭に乗ってしまった。不動産関連事業といっても、それぞれの専門分野は奥が深い。同じ不動産関連と舐めて手を広げたことは軽率であった」と大村氏の本音を読む。そこで当然のごとく、軌道修正が生まれてくる。「本業回帰・本業深耕戦略」に辿りつくのである。不動産賃貸情報の分野で深堀して、さらに深堀するのだ。掘って掘りまくって同業者の追随を許さないスキルに磨きをかければ、活路を見出すという魂胆なのだろう。
アパマンショップ よくよく振り返って見ると、不動産賃貸斡旋仲介業界の市場は6兆円あると言われている。アパマンの連結売上げは550億円。まだ市場の1%しか押さえていないのだ。あの派手な動き(TVコマーシャル・立て看板の宣伝行為)をしていてもこの程度しか占有していない現実は、将来が楽しみではないか!!20%押さえれば、アパマングループは1兆円企業になれる可能性がある。前述した「余計なこと」をせずに本業に専念したら、効率よく1兆円企業になれることは大村社長もお見通しなのだ。
 加えること不動産賃貸斡旋仲介業は、資金ポジションの良さを特性にしている。大村社長は「アパマンがピンチを脱することができた要因としては、この資金回転率の高さにある」と指摘している。「タマホーム・玉木」・「アパマン・大村」の2社は、それぞれの圧倒的な実需市場で健闘して業界で抜きん出る、いや制圧する戦略を全面展開中である。そして、強かな資金捻出できる領域でファイティングしている。全国制覇の野望に燃えている経営者達には、このレポートは非常に参考になるはずである。
 玉木・大村両氏とも、故郷・福岡を愛する気持ちは人の100倍強い。経営から引退をしたら、福岡に骨を埋めるつもりでいる。


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