3日、開かれた民主党福岡県連の知事選候補者選定委員会で同県連代表・古賀一成衆議院議員が「私も福岡県知事選に立候補する意向だ」との表明がなされた。
この意思表明をマスコミは「唐突な発言」としたが、これは過去の事実経緯を知らずした素人的な見方である。4年前に行なわれた福岡県知事選で、古賀議員が「知事選に出たい」と表明した事実がある。ところが、支援組織から「先生、何て戯言を言うのですか」と諌められ、渋々、立候補を断念した。この経緯が尾を引き、後援会組織の解散に至ったのである。
つまり今回、知事選出馬の意思を明らかにしたことは、「唐突なこと」でなく確信を持った発言なのである。もともと古賀議員は、自身の政治家としての最終決算を「知事職に就くこと」と想定しているのだ。
そうであるならば古賀議員に「もう少し根回しをすることが必要ではなかったのか」と問いたい。選定委員会に出席していた代議士たちも唖然としていた。ある議員は、「東京でも顔を突き合わせているのに『知事選に立つつもりだから頼む』とも言われたことがなかった。それなのに突然、出馬意思を表明するとは、まったく驚くばかりだ」と語る。
さらに今は、民主党が一丸となって現職・吉田宏氏の再選を果たすべく選挙活動に没頭している時期。自分のことばかり考えていては福岡市長選挙の足を引っ張ることにもなる。経緯だけを見ていると、どうしても古賀議員の政治センスに疑問符がついてしまう。
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