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柳川市長・金子健次氏に訊く『再生のカギ』(3)~「農漁業、観光産業を基盤に地域コミュニテイを」
特別取材
2010年11月 8日 08:00
柳川市長 金子健次氏

<景観条例や観光振興計画の策定で観光資源を活かす>

 ―「川下り」が有名ですが、近年は観光客も減少気味だと聞いています。どういう再興プランをお考えでしょうか。

 金子 昨年は114万人の観光客が本市を訪れましたが、年々減少傾向にあります。「川下り、うなぎ、御花」という三本柱だけではリピーターは増えません。滞在型ではなく、通過型になっており、泊り客は嬉野や熊本県に行かれ、柳川での観光客1人当たりの消費額も低いのが現状です。修学旅行などの団体客が少なくなっていることもあります。
柳川市長 金子 健次 氏 観光客は全国から見えられていますので、それに応えられる内容が求められています。観光の振興のためには柳川の景観や名所、旧跡を活かしていくことが必要です。そのための施策として(1)柳川の景観を守り、築いていくために景観条例を来年4月から施行できるよう準備を進めています。また現存する武家屋敷などの歴史的建造物の保存活用計画の策定も進めています。(2)昨年3月に柳川市観光振興計画を策定しましたが、この推進母体となる組織として昨年7月に市民協働による観光振興プロジェクトチームを立ち上げ、市内の郷土研究家の皆さんと一緒に、旧街道、旧小路まち歩きマップを作り、「通り名」のプレートを設置し「まち歩き観光」を推進しています。
 また、自由に乗り降りできる川下りと、まち歩きを融合した社会実験を実施するなどして、リピーターに期待が持てる結果も出ています。また、「柳川菊の節句、秋のふれあいまち歩き」として10月15日から18日に「柳川まちかどミュージアム」を、16、17日に「愛嬌挨拶(えいぎょうえいさつ)柳川めぐり」を企画し、柳川の歴史と伝統、古き良きしきたりを楽しんでいただきました。さらには九州産業大学と連携し、たとえば「うなぎ飯マップ」の作成や、商店街のブロックを板壁にするなど、行政とは違う角度からの社会実験も行なっています。

<国際観光の推進、中国・韓国との交流で観光客増を>

 金子 5月17日、柳川市は中国浙江省余姚(よよう)市と「観光文化交流に関する協定書」を結びました。両市の関係は、江戸時代柳川藩の儒学者、安東省菴(あんどうせいあん)と余姚市出身の朱舜水(しゅしゅんすい)との親交関係に由来しており、特に最近になって交流が活発になってきました。昨年1月に余姚市の伝統劇の公演を契機に交流が深まりました。余姚市のテレビ局が取材に訪れ、柳川市からも観光協会と観光課などが余姚市を訪問し、柳川市をPRしてきました。
 今年には、舜水中学校の生徒が修学旅行で柳川を訪れ、伝習館高校の生徒たちと交流しました。人口約85万人の余姚市を始めとした中国からの観光客が増えていくことを期待しています。韓国との間でも交流があり、4月には大手旅行会社「ハナツアー」が視察に訪れ、柳川市が福岡市近郊の新しい観光地として注目されているようです。こうした中国、韓国を始めとした外国からの観光客を受け入れる環境づくりが急がれていると感じています。

(つづく)

▼関連リンク
柳川市長・金子健次氏に訊く『再生のカギ』(1)~「農漁業、観光産業を基盤に地域コミュニテイを」
柳川市長・金子健次氏に訊く『再生のカギ』(2)~「農漁業、観光産業を基盤に地域コミュニテイを」

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