<「よかばんも~柳川」―地域ブランドの推進>
金子 昨年「柳川地域ブランド戦略構想」を策定しました。特産品の開発だけでなく、市場開拓やPR強化も進めていくことにしています。「よかばんも~柳川」をキャッチフレーズにしたロゴマークも作りました。柳川の魅力を発信するため、「あまおう狩り」や「スイートコーン蒸し焼き」「うなぎの白焼き」体験を1カ月に1回実施しました。また福岡都市圏の人たちの農業・漁業の体験(巨峰狩り、いちじく、ヒシの収穫、くもで網漁)や祭り(おにぎえ)まち歩きを体験するバスツアーも8月と10月に行ないました。これからも、地元の人しか知らない様々な「いいもの」を再評価し、柳川のイメージを豊かにしていくことで観光客の増加につなげていきたいと考えています。
<「柳川ブランド化」で地域や産業の発展につなげていく>
―農業・漁業の後継者不足、若者の都市への流出などが進んでいます。若者が夢と希望を持てるまちにするためには何が必要でしょうか。
金子 農業、漁業は柳川の基幹産業です。有明海は日本一の海苔や珍しい魚介類がとれますが、有明海の環境悪化により漁獲高が低迷しています。昨年の海苔の生産高は、一昨年を下回り、100億円にとどまりました。農業も小麦、大豆は県内で1位、米は2位の生産高を誇っていますが、価格の低迷により後継者が育ちにくい状況にあります。後継者づくりや定住促進とも関係しますが、7月1日に「結婚サポートセンター」を開設し、独身の男女に出会いの場を提供するなど結婚に向けた支援を始めました(男性は市内居住者、女性は市内外問わず)。現在約60名の方が参加されています。
有明海の再生と新しい転作作物や特産品の開発が大きな課題となっています。最近では「蕾菜」が都市部でも有名になりましたが、柳川のブランド化をこれまで以上に推進していく必要があります。「柳川ブランド化」を推進していくことで、観光、商業と農・漁業を結びつけて産業の活性化を図っていきたいと考えています。柳川が持つ自然や農水産物、町並み、特産物をブランドイメージとして高めていくということです。同時にその地域のイメージを活用した商品開発や観光交流を通してその価値を高めていくことで産業の発展につなげていくことが「柳川ブランド化」です。これが柳川市の活性化につながり、若者が夢と希望を持てるまちづくりにつながるものと考えています。
また、商店街の空店舗を若者に提供して、好きなアートや商売をやってもらって若者が定住していけばいいなと考えています。
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