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特別取材

ハッピーエイジングな日本をつくろう!~サプリメントで医療費削減を(3)
特別取材
2010年11月10日 13:03

(財)日本健康・栄養食品協会 会長 山東 昭子 氏
日本抗加齢医学会 理事長 吉川 敏一 氏

 参議院副議長の山東昭子氏は、健康食品業界をリードする(財)日本健康・栄養食品協会(東京都新宿区)の会長を長年務めてきた。また、「元気な120才を創る会」の理事として精力的な活動を行なっている。一方の吉川敏一教授は、一般社団法人日本抗加齢医学会(東京都港区)の理事長の任にある。健康・長寿社会の実現のために尽力する2人に、ハッピーエイジングな日本を創り上げる特効薬は何かを聞いた。

<日健栄協の存在意義>

(財)日本健康・栄養食品協会 会長 山東 昭子 氏 山東 (財)日本健康・栄養食品協会(日健栄協)には、4団体を統合するなどして1978年くらいから関わってきておりますが、これまでにいろいろな変遷がありました。外国からの参入もめざましく、その後は雨後のタケノコのように健康食品を扱う会社が出てきました。
 そのなかで、私たちが研究を積み上げながらいい方向に持っていこうという道筋に異議を唱えるグループも出てきました。スタッフには専門家の方も大勢いらっしゃいますが、あまりいろいろなグループがあると、業者の方も訳がわからなくなるでしょうから、ある程度国が関与していくことも必要だと思います。
 ですが、先ほど先生ともお話しましたように、自己責任ということが一番です。ある程度は協会の方針というものがあり、製品については専門家がチェックして、良い商品は勧めていくというのが正しい道だと思います。厚生労働省そのものが製品を認可するわけにはいきませんので、それを日健栄協でチェックしていけばいいと思います。それだけ、協会の存在意義は大きなものがあると思います。伝統もあります。そういう意味では、協会は誇りを持って対応していけばいいと思っております。

 吉川 今の協会が非常にいいお仕事をしておられると思うのは、業界のニーズに対応しながらもすべての商品を排除するのではない点です。
 協会に属しているメーカーも自己責任できちっとした製品をつくり、適正な表示を行なって、消費者の方が「この製品が自分には向いている」、それも「こういう理由で向いている」、でも「副作用もあるかも知れないから、こればかりに頼っていたらダメかもしれない」という情報を提供していかなければなりません。消費者がそれを見て、自分の責任で選択できるような、オーソライズされた情報提供の場として協会は役割を果たさなければならないと思っております。それがなければ、業界の食品メーカーも逆に足を引っ張り合って皆が同じように見られてしまうという懸念があります。
 いろいろな産業界でも、相互協力と相互チェックをして、お互いに競争し合いながら、あるときは敵になることもあるし、あるときは協力してやるときもあります。その調整役として、協会は非常に役に立っていると思います。これにはオーソライズされた学者連中も目を光らせていますし、健康食品会社も(他社製品に)目を光らせているのです。
 逆に言うと、先ほどの話ではありませんが、この商品が合っているという人にはいいのかもしれませんが、特定の商品が皆にとって良いものとは限りません。その部分は、情報と管理が大切です。医学はころころ変わりますから、最新の情報を共有できないといけません。今まで悪かったのが良かったり、良かったのが悪くなったりしますので、変わりゆく情報を提供していく場として協会はぜひとも必要な機関だと思います。

● ● ●

 山東 いろいろな苦情や相談が役所に持ち込まれることは多いですし、消費者庁ができてからは責任の所在がある意味で散漫になっていると思います。そういう意味で、国に代わって協会の専門家がアドバイスをやっていくことは必要でしょう。
 また、ドクターとか薬剤師の方は利用者と直接的に接する機会が多いわけですから、その方たちにしっかり理解していただくことも必要です。ドクターのなかには、健康食品を理解して下さっている方もいらっしゃいますが、「一切いかがわしいもの」と思い込んでおられる方もいらっしゃいます。そのようなドクターにもう少し門戸を開いていただきたいと願います。
 一方の患者さんも、お医者さんからもらった薬はほとんど飲まず、健康食品だけを主に摂取しているという方もおられます。そのための正しい普及啓発の役割を協会は担っています。それこそ、本当に広い意味で、自分の命を大切にするということです。医療費も増大していますから、医療のあり方ということも踏まえての話です。
 多くの病院で同じ人が同じ検査をするということは避けるべきですし、そうすることが市町村や国の医療費の削減につながるはずです。大切な検査だけを行なって、それ以外はアメリカのように自己責任によってご自身で治療も選ぶ。食生活にも気をつけて健康管理を行なうことが必要だと思います。本当に高度な医療を必要としている人たちのために、必要な予算を使うことが大切なのではないでしょうか。

日本抗加齢医学会 理事長 吉川 敏一 氏 吉川 健康食品に頭から拒否反応を示す医者というのは、一言で言えば勉強不足なのです。ただもう、そう思い込んでおられるのです。でも、こういうこともご存じだと思います。昔は薬だったものが今は食品になっているというものは、たくさんあります。昔は薬だったというものに関しては、医者も理解があるのです。ただし、そうでなかったものについては理解がありません。我が国の薬のカテゴリーとして、天然だったものから抽出したものは薬になっていないのです。欧米ではハーブなど、それは薬になっています。日本では構造式を変えて石油から化学合成して作られたものだけが薬になっているのです。ところが欧州では、同じような効果があれば、薬として医者が投与できる仕組みになっています。
 そういう知識をご存じであれば、健康食品も自分が投与している薬も、同じものから由来しているのだという事例がいくらでもあります。前立腺肥大の病気のときに尿が出にくくなったときに用いるものは、植物からつくっています。合成品は薬になっているのですが、抽出したものは食品になっています。

(つづく)

【田代 宏】

<参加者 プロフィール>

山東 昭子(さんとう あきこ)山東 昭子(さんとう あきこ)
(財)日本健康・栄養食品協会会長。参議院副議長。
11歳で芸能界入り、女優・司会・レポーターとしてテレビ、映画、雑誌などで活躍。1974年、参議院全国区に32歳の最年少で初当選。以後、6回当選、参議院で環境委員長、外務委員長を歴任。自民党では女性局長、環境部会長をはじめ、教育・福祉・住宅対策・外交関係を担当。90年、我が国6人目の女性大臣として科学技術庁長官に就任。自民党両院議員総会長、食育調査会長などを務めた。現在、「元気な120才を創る会」の理事として健康長寿社会の実現を目指している。

吉川 敏一(よしかわ としかず)吉川 敏一(よしかわ としかず)
日本抗加齢医学会理事長。京都府立医科大学教授。医学博士。
1973年京都府立医科大学卒業後、84年米国ルイジアナ州立大学客員教授、93年東京大学先端科学技術研究センター客員教授などを歴任。05年1月から06年12月まで国際フリーラジカル学会の会長も務めた。昨年は民放テレビの「世界一受けたい授業」に出演。講演活動、執筆活動を精力的にこなす日々を送っている。「活性酸素・フリーラジカルのすべて」(丸善)、「いくつになっても年をとらない9つの習慣」(扶桑社)など著書多数。


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