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コダマの核心

「企業再生実録」はつくりドラマより100倍面白い(13)~福岡都市再生にかける人生ドラマ(番外編)~脳天気とみこさん
コダマの核心
2010年11月13日 13:49

<責任転嫁で生きるとみこさん>

 この『福岡市長選』シリーズは前回で完了の予定であったが、どうしても「番外編」を書く使命感に駆られた。
 12日の朝日・西日本両紙の朝刊を目にして、心底呆れ果てたからだ。そこには、「とみこ氏がHPで政治的圧力があって立候補を断念した。圧力をかけた人物名は選挙が終わるまで明かせないと書いている」と報じられていた。
 「教育長までやった人のやる行動か。許されない女だ。本当に言い訳がましい」と、腹のなかから怒りの念が湧いてきた。

 12日の8時27分に、とみこ氏に直接TELをかけてみた。すると本人が出た。
 「とみこさん!!9日の記者会見で済んだ話だろう。『誰々から圧力があったから辞めました』などと、弁解がましいことを言うな!!自分で立候補することを決め、己の判断で辞退を決めたのだろうが」と追及した。
 すると、とみこ氏からは「私には圧力はかかりませんでした。ある人に圧力が加わり、降りるように言われたので降りました」と涼しい返事だ。悪びれた様子は欠片もない。他人事である。

 読者にわかりやすいように説明をする。8日の夜、とみこ氏の応援団長である山崎広太郎氏が、自民党A代議士と会った。その席で「共倒れになるから、とみこ氏を市長選から降りさせろ」との圧力があったという話になっているのだ。真相については、定かではない。A代議士から広太郎氏に圧力があったのか、金がわたったのか、判明しない(巷では、これらの説に尾ひれがついて流れている)。
 広太郎氏がA代議士ごときに威圧を受けて屈服するとは、どうにも腑に落ちない。ただ、8日の夜に会ったことだけは真実のようだ。

 問題なのは、9日の記者会見の席で「女の嘘の涙」を流してまで「辞任表明」をしたにも関わらず、その後自分のHPで「圧力があったから、市長選から撤退した」と意味深な発言を述べたことだ。しかも、追及取材に対しては「あら、私は屈服などはしていませんわ。だって、私には圧力はなかったもん。広太郎さんにあったのよ」と詭弁を発する。
 とみこ氏の言い訳を聞いていると、「福岡市長選には山崎広太郎氏が立候補し、圧力に屈して戦線逃亡した」のかと錯覚してしまう。「いや、違う!!立候補していたのはとみこ氏本人だった」と思い直した。

<これが元教育長なのだ>

 広太郎氏もこれには赤っ恥をかき、人前を歩きづらくなった。当のとみこ氏は、他人様の面を汚した己の行為の害については、まったく関心がない。世間の人たちが「とみこ氏の性根は、『選挙応援団長の広太郎氏がどうなろうと、知ったことか』というものなのか」と認識したことに対して、平然としていられるのだろうか。平時の心境でいるのか、常軌を逸しているのかは、第三者には理解不能だ。

 ただ、とみこ氏が、福岡市教育長のポストに座っていた人物であることを忘れてはならない。このような常識の感覚に欠けていた人が、教育長だったのだ。とはいえ、そのポストにとみこ氏を抜擢したのが、当時の広太郎市長であった。だから、一概に「誰が被害者だ」とは単純に言えない、根の深い背景がある。
 「つくりドラマ」よりも100倍興味のある、進行している現実なのだ。

(終わり)

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