現在、愛知県名古屋市の選挙管理委員会が実施している、市議会リコール署名の調査において同選管が発送した調査票の写しを入手した。
同調査票は、受任者欄が未記入の署名簿に署名した市民約11万4千人へ「10人の請求代表者が集めたとは思えない」と、署名の経緯を質問するものだが、質問内容が市民の間で物議をかもし出している。
特に、問2「あなたは、どのように"署名を求められました"か。該当する番号のいずれかひとつに○印をつけてください」(画像参照)では、「求められて署名したという前提ありきの誘導質問」といった批判が多い。実際に、同選管へ問い合せや抗議の電話が殺到しているという。
一方、同調査のねらいは、リコールそのものを無効化することにあるとの指摘もある。リコール運動を実施した市民団体の関係者は「署名の調査が延びることで、リコールの目的だった市議選の時期を統一地方選から前にずらし、2月の知事選に合わせて行なうことが不可能になる」と懸念。市選管の委員には市議OBが含まれており、この事実もさまざまな疑念の素となっている。
【山下 康太】