一般の鉄筋コンクリート建築物の寿命は、50~60年。土木の構造物である、ダム、港湾、橋梁、下水管などは100年程度と言われている。寿命が訪れたらその都度建て替えや改修がなされている。特に高度経済成長時に建設された建築及び構造物は、そろそろ建物の耐久の限界に近づいているとも、業界内外で言われていることも確かである。
そのような中、500年いや1000年という半永久的と謳ってもおかしくはない、再生コンクリートを開発している、(株)EPの代表山本洋三氏(福岡県糸島市)。
山本氏は、骨材・生コンクリート業界で長きに渡る経験の基、日夜再生骨材や戻りコン・残コンのなど、コンクリート廃材、生コンクリート、スラッジ、砕石微粉末、焼却灰、汚泥土微粉末、スラグ微粉末といった産業廃棄物を、100%有効利用するリサイクル特許技術によって、高性能のコンクリート用再生骨材や断熱材を開発し、新たな産業廃棄物を生み出さない「完全リサイクル発想」で建築環境にチャレンジしている。
その中でも、特筆すべき500年、1000年耐久する再生コンクリートを生み出す再生骨材の開発及び製造。山本氏は「付着再生骨材を用いたコンクリートの乾燥収縮率は、単位水量は大幅に減少しているにもかかわらず、普通コンクリートの1.1~1.4倍となっている。また、含浸再生骨材を用いたコンクリートの乾燥収縮率は、含浸前より乾燥収縮率は低減し、細骨材および粗骨材ともに含浸再生骨材を用いたコンクリートでは普通コンクリートと同程度となっている。付着再生骨材を用いたコンクリートの中性化速度は普通コンクリートとさほど変わらないが、含浸再生骨材を用いたコンクリートの中性化速度は、普通コンクリートの1/3~2/3程度となっている。私が開発した含浸再生骨材を用いると500年、1000年耐久するコンクリートが完成する。水をはじくコンクリートである」と語る。
詳細は、後日掲載したい。もし山本氏の再生骨材によるコンクリートが普及すれば、建設業界が大激変するのではないか。
【河原清明】
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