29日、福岡県議会で「空港対策特別委員会」が開かれた。この日の主な議題は「北九州空港の貨物拠点化に向けた取り組み状況について」「福岡空港の滑走路増設に係る構想・施設建設計画段階のパブリック・インボルブメントについて」のふたつ。
最初の議題である「北九州空港の貨物拠点化に向けた取り組み状況について」は、県職員が、どのような取り組みを行なっていたかを説明。現在、大韓航空が、貨物チャーター機でカナダ~福岡間を月1便で運航していることなどを報告した。
続いて、「福岡空港の滑走路増設に係る構想・施設計画段階のパブリック・インボルブメントについて」の報告が県職員から行なわれた。パブリック・インボルブメントは、今年(2010年)8月23日から9月27日に実施され、1,545人が回答、意見総数は2,859件。回答を集計したなかで、市民が「騒音の問題」「飛行経路や発着回数」「国際航空ネットワークの充実」「安全性」「利便性」に特に関心を示していると報告した。
パブリック・インボルブメントとは、市の施策の計画段階から実施段階までの様々な段階において、市民に情報を提供したうえで、意見を募り、意見を施策に反映させながら事業を進めていくための、市民参画の考え方や手順のことをいう。また、類似した言葉にパブリック・コメントがあり、行政による施策を原案段階で公表し、市民から意見を募り、そのうえで意志決定を行なう手続のことをいう。パブリック・コメントが、住民や市民に意見を求める制度であるのに対して、パブリック・インボルブメントは、住民や市民に計画の策定への参画を求めるものであることが両者の違いとなっている。
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